約30人が参加した福岡－釜山フォーラム＝19日、韓国・釜山市

　【釜山・平山成美、丸田みずほ】福岡市と韓国・釜山市の産学界リーダーによる提言機関「福岡－釜山フォーラム」の第17回会合が19日、釜山市で開かれた。来年の日韓国交正常化60周年を控え「より安定的かつ持続可能な両国関係の構築のための日韓海峡圏からの提言」をテーマに討論。大学生も提言に初参加し、アイデアが披露された。 　2006年に発足したフォーラムは原則毎年1回、両市で相互に開いてきた。 　この日は、日中韓三国協力事務局の李熙燮（イヒソプ）事務局長（前駐福岡韓国総領事）が、政治に左右されにくい地域間交流の重要性について基調講演。参加企業や団体から、両地域の経済や人的交流の実践例が共有され、一層の活性化策を話した。 　議長総括では国交正常化60周年を念頭に、両国政府が検討している出国前の空き時間で入国審査する「プレクリアランス」導入に賛意を示し、福岡空港などから始めるよう要望。両首脳のシャトル外交の舞台に、福岡・釜山を選ぶよう求めた。両市の女性起業家の交流会開催も提言した。 　今夏、九州大と福岡大の学生が釜山市を訪れ、現地の学生と交流。若者の関心が高い音楽イベントを絡めた旅行商品案などを共同でまとめ、この日発表した。 　同60周年行事として、福岡－釜山の「ジャーナリスト会議」「大学総長・学長会議」「商談会」も提案された。次回会合は25年秋に福岡市で開かれる予定。