話題沸騰のアニメ『チ。』原作が突出して“面白い”納得の理由 編集者が「集中して見てほしい」見どころを力説
10月より毎週土曜日にNHK総合にて放送中の新作テレビアニメ『チ。―地球の運動について―』。14日時点で3話が放送された本作ですが、多大な漫画原作の支持に加え、初回2話連続放送展開や豪華タッグによる主題歌アーティストなどが話題になり、早くもと絶賛する声が挙がっています。 【画像】「地動説の美しさ」に魅せられた主人公たちが集結した『チ。』圧巻の新ビジュアルを見る そんな注目の本作ですが、放送前にあたる9月20日に開催されたアニメ情報特番「つづきみ」にて、原作の担当編集者である千代田修平さん(小学館 マンガワン事業室)がゲストとして出演。原作サイドからの注目ポイントが語られました。
原作人気の秘訣は「構成」にあり
すでに千代田さんや原作者・魚豊先生との接点があったという、番組MCの吉田尚記さん(ニッポン放送)。さっそく「連載当初から最後までストーリーが出来上がっていたんですよね」と伺ったエピソードを共有すると、千代田さんも同意。当時23歳くらいだった魚豊先生はストーリーの結末までを「プロット」として組んだうえで、連載を開始する方だったことが語られました。 これにはMCから「普通の作家さんでも(単行本8巻分の結末を書くのは)ありえないですよね」とのコメントや、視聴者からも驚きの声が寄せられました。また、そうした段取りだったお陰で大胆な伏線をはじめとする「緻密なストーリー構成が可能になった」のだと振り返り。 そして、このような作品の作り方は「脚本としてアニメに向いている」と評価した吉田さんは、続けて本作の特徴である「主人公がひとりじゃない」という大きなポイントにも触れていきます。 作中では異端思想とされた「地動説」の証明に信念と命を懸けた人々が移り変わる世代とともに登場します。主人公が複数存在し、信念を突き通してゆく様を豪華キャスト陣による演技で観られるのは、原作勢にとってもアニメ化の大きな醍醐味になるのでは、と期待を膨らませました。
片手間ではなく「集中して見て欲しい」理由
その後はメインキャストを務めた一人である声優・津田健次郎さんの話題に。津田さんは『チ。』のアニメ化が発表されるずっと以前より、本作のファンであると公言したようで、以前には番組内でキャラクター・ノヴァクの声を勝手にアフレコしていたこともあったのだとか。「逆オファー」のような形で決まったと明かします。 ここで、原作大ファンだという吉田さんは、PV映像を観て「演出が想像を超えている」と感想を述べつつ、原作勢も楽しめる要素「音楽」があるとコメント。サカナクション×ヨルシカのタッグに「もうフェスじゃん」と絶賛しました。 特にサカナクションは2年間の活動休止期間が開けての新曲であり、且つ同バンド初となるTVアニメ主題歌となったことが大きな反響を呼びました。すでにノンクレジットオープニングも公開となり、楽曲「怪獣」に乗せて、ラファウ、バデーニ、ヨレンタ、フベルト、オクジ―、ノヴァクら命懸けで地動説と関わっていくことになるキャラクターたちを垣間見ることが出来ます。 そして、地動説や天動説、宗教といった部分をテーマに据えている点から、本作では「思想」「哲学」を大事にしているといい、千代田さんは「考えさせられる作品」「もし余裕があったら集中してみてほしいと思います」と楽しみ方を伝えた。 また、特段の天体知識も不要でありつつも、しっかりとした考証が行われている点関しても「NHKだからだよね」「やはりNHKさんがやってくれました」として、見ごたえにも言及。最後に千代田さんからは「『寄生獣』とかの“ホンモノ”の作品が好きなんだ、という方は絶対見逃せない作品になっています」と的確な紹介が行われました。 ©魚豊/小学館/チ。 ―地球の運動について―製作委員会
オタク総研編集部2班