隣国ロシア「重大な脅威」 フィンランド外相単独会見
【ヘルシンキ共同】北欧フィンランドのバルトネン外相は8日、ヘルシンキで共同通信の単独インタビューに応じ、隣国ロシアが安全保障上の「重大脅威であり続ける」と述べ、強い懸念を表明した。フィンランドがロシアのウクライナ侵攻を受け昨年4月に北大西洋条約機構(NATO)入りし、スウェーデンも加盟を求める中「北欧は両国の加盟で安定する」と説明。今後も防衛力整備に注力する考えを示した。 フィンランドはロシアと全長約1300キロの国境を接する。バルトネン氏はウクライナ全土への攻撃を続けるロシアについて「国際法や国連憲章を尊重しない攻撃的で帝国主義的な国家だ。侵攻で本当の顔を見せた」と語った。 NATO加盟はロシア抑止が目的だったが、加盟後もサイバー攻撃は絶え間なく続き、不法移民もロシア国境経由で送り込まれて来ると非難。フィンランドに対する「敵意は増している」とも述べ、ロシアのスパイ活動に危機感をあらわにした。
上川陽子外相と9日に会談予定。「防衛や安全保障などの分野で、日本との関係をさらに深めたい」と期待を寄せた。