【MotoGP】ビンダー、ランキング4位も満足には程遠い? 「もっとできると思っていたし、もっと期待していた」
KTMのブラッド・ビンダーは2023年シーズンを振り返り、自らが”もっとできる”と感じていたことから、あまり満足はしていないと語った。 【ギャラリー】また2位、あいつさえいなければ……マルク・マルケスに敗れた男たち ビンダーは2023年に、チャンピオンとなったフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)から174ポイント差となる計293ポイントを獲得し、ランキング4位で1年を終えた。 スプリントでは2回勝利を記録したものの、決勝レースではチャンスが手のひらからすり抜けてしまうこともあったビンダー。シーズン中には2023年型マシンがこれまででもベストなモノになっていると語っていたが、シーズンを終えた今、結果には満足できていないようだった。 2023年に達成したことに満足しているのか? シーズン終了後にそう尋ねられたビンダーは「いや、正直に言うとそうでもない」と答えた。 「今シーズンはもっと期待していたんだ。自分はもっとできると感じていたんだけど、ミスも多かったし、たくさんのチャンスを無駄にしてしまった」 「だけど大丈夫。それが人生だし、いろいろ起こりうるものだ。2023年からの新しいフォーマットは皆がたくさんのミスを犯していたしね。次のシーズンが始まるのが本当に楽しみだよ」 「これからの2ヵ月は、今成長し理解し構築し、様々なエリアで小さな改善点を見つけていくための時間になる」 「それができれば、僕らは2024年シーズンに勝利を目指して戦うために必要なモノを全て身につけて戻って来られると思う」 ビンダーはバレンシアGP決勝で一時は優勝を目指して先頭を走っていた。しかしオーバーランを喫してしまい、彼は4番手フィニッシュ……のちにファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ)へのペナルティで3位となったが、これは大きなチャンスを逃した一戦だったと言える。 またオランダGPではトラックリミット違反がありスプリント、決勝のどちらのレースでもペナルティによって表彰台を逃すということもあった。ドイツGPでの3番手走行中の転倒も、ビンダーがチャンスを逃したレースだった。 こうしたミスの原因は、よりハードにプッシュした自分にあると感じているのか、という質問にビンダーは次のように答えている。 「いや、そうじゃない。正直に言うと、1位だろうと10位だろうと全力を尽くして戦っていれば、ミスは起きてしまう可能性がある」 「今年は限界を受け入れる代わりに、少し無理をしてしまって、転倒してしまうことがあった」 「それは理想的じゃなかったと思う。でもさっきも言ったように、今シーズンからは多くのことが学べたと思う」 「僕のチームとKTMは2022年からとんでもない進歩を遂げたと言うべきだろう」 「もちろん、この世界では全てが成長を続けているから、ゲームに参加し続けるにはまたさらに一歩を踏み出す必要があるのも確かだ。でも、それってエキサイティングだよね」 「人生の楽しみのひとつは、常に改善を試みていくことだ。僕の方から改善できることは分かっているし、彼ら(KTM)も同じことができたなら、2024年の僕はもっといい状況にいられるだろう」
Lewis Duncan