”羊のミルク”を使ったヨーグルトにジェラート… フランス・アルプスの麓で修行した夫婦が北海道・鶴居村で20頭の羊と挑む”地元特産品” 「羊っていい動物だね!って思ってもらえたら」
搾りたて羊のミルクのヨーグルトが看板商品 動物相手でわからないことだらけ
2人はレストランの工房を借りて乳製品を作っています。搾りたての羊のミルクをふんだんに使ったヨーグルトは看板商品です。 「羊乳が一番おいしい匂い」(ウエさん) 「羊のヨーグルトを食べたときに最初に思ったのが『ナッツみたいな風味がすごい』と。それをなるべく再現したくて」(松美さん) 何度も試作を重ねました。そもそもミルクの量が思ったほど取れない日もあるそうです。 動物が相手なので人間にはわからないことだらけ。そういうときはフランスで農家の人に言われた言葉を思い出すそうです。 「正解を見つけない。問題があっても『Il ne faut pas chercher.(イル ヌ フォ パ シャルシェー)』というんですよね。探すな、詮索するなと」(松美さん) 最近はウエさんがヨーグルト作りを担当していますが…。 「自分でちょっと失敗している」(ウエさん) 「まだ1人ではできない、私がいて『あれやって』と」(松美さん)
フランスで学んだレシピ生かしチーズ作り 乳製品は地元の物産店で販売
「これが塩漬けしたチーズでかわいいんですよ」(松美さん) フランスで教わったレシピをもとに2023年からチーズ作りも始めました。羊のミルクは牛よりも脂肪分やタンパク質が豊富でチーズに向いているといいます。 「良い酸味とまろやかな乳の優しさがすごくおいしいと思って作っています。チーズは奥が深いんですよ、はまってしまうと」(松美さん)
2人が作った乳製品は鶴居村の特産品を扱う店で2023年から販売されています。今ではリピーターも増えてきました。 「鶴居村の羊のヨーグルト、いただきます。舌ざわりがとってもなめらかです。羊のミルクの甘さとコクが合わさってとてもおいしいです」(田中 うた乃記者) 「毎週、ジェラートとヨーグルトを納品してもらうくらい地域になじんでいます。鶴居村に来ないと食べられない観光資源にもなっていいと思います」(つるぼーの家 赤本 卓也店長)
羊1頭、1頭と向き合う松美さんとウエさん。乳製品を通して羊の魅力を伝えていきたいといいます。 「私たちは羊の魅力に取つかれているようなもので、その魅力を共有したい。色々な人に伝えて、『羊っていい動物だね』と思ってもらえたらいいかなと思っています」(松美さん) 夢は自分たちの工房を建てること。羊とともに夫婦の挑戦は続きます。
UHB 北海道文化放送
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