6年141億円契約も納得…ダルビッシュ有37歳「日米200勝の99球」全8球種ストライク率がスゴい〈大谷翔平80勝、前田健太で163勝〉
史上3人目となる日米通算200勝を達成したダルビッシュ有(37/サンディエゴ・パドレス)。20年にわたる紆余曲折のキャリアと数々の記録、本人の「データ活用、取り組み方の変化」を追って、野球人としての成長ぶりをあらためて見つめ直す。<全2回の第2回/第1回も配信中> 【秘蔵写真】「ダル16歳はヤンチャ盛りだったけど…」大人になった今はシブかっこいい!「ダルさんと話したい!」大谷&由伸やマー君に朗希・子ども・メキシコ選手も談笑&サイン&撮影《みんな大好きダル兄貴》を見る ダルビッシュは2015年に行ったトミー・ジョン手術のリハビリ期間中に、市井のピッチングデザイナー、お股ニキ氏とSNSを通じて知り合う。「一時期は恋人同士じゃないかと言うくらいやりとりをした」という中で、ピッチングトンネル理論(※複数の球種を同じ軌道でトンネルを通過させるようにして、打者が球種の判別をできないようにする)などを取り入れていく。
ドジャースを経てカブス移籍…実を結んだ2020年
ダルビッシュ有は、学閥や人脈などにとらわれず、良いと思う考え、技術はどんどん取り入れる柔軟さがあったが、この時期からダルビッシュは「学ぶ姿勢」をさらに加速させ「投球技術」を進化させた。 2017年にはトレード期限のタイミングでドジャースに移籍する。さらに2018年にはシカゴ・カブスに移籍するが、この年は右ひじの故障で8試合の登板にとどまった。2019年は味方の援護がなく6勝に終わった。 しかし2020年、ダルビッシュの取り組みが数字となって実を結んだ。 新型コロナ禍で60試合のショートシーズンになった年に、8勝で最多勝。日本人でこのタイトルを取ったのは史上初である。サイ・ヤング賞争いでは、レッズのトレバー・バウアー(のちDeNA)との競り合いになったが、惜しくも2位に終わった。 その後は移籍したパドレスの先発の柱として活躍。2023年2月には36歳にして6年総額1億800万ドル(当時のレートで約141億5000万円)の大型契約を結ぶ。チームが投手陣の柱、そして選手のリーダー格として、ダルビッシュ有の価値、存在感を高く評価した結果だった。
WBCのデータ分析で「マジすか、超助かります」
この3月のWBCでは、本人のコンディションが十分でないにもかかわらず宮崎の侍ジャパンのキャンプに参加、NPBの選手たちと交流を深めた。 このキャンプに参加した弾道計測器「トラックマン」の野球部門の責任者、星川太輔氏が「トラックマン持ってきているんですが、データ取りますか?」と聞くと「マジすか、超助かります。お願いします」とダルビッシュが言ったことは、このコラムで以前記した。ダルビッシュは「トラックマン」のデータを1球ごとにチェックし、自身の感覚とデータのすり合わせをした。 この姿勢が、NPBの若手投手たちのデータ活用へ向けた意識改革を促したのだ。
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