優勝賞金1億5000万円のボクシング大会「99・9%開催されない」中止か 深町信治プロデューサー会見
プロボクシングのミドル級トーナメント「プライズファイター」の深町信治イベントプロデューサーが17日、東京都内で会見し、優勝賞金100万ドル(約1億5000万円)の触れ込みで今夏に1回戦が行われた同トーナメントが「99・9%開催されない」と説明した。英プロモート大手マッチルームが、出資の楽天チケットに対して法的手続きを開始した。 同トーナメントは、楽天チケットが出資、サッカーの元スペイン代表のイニエスタさんが共同創立者だったNSN社がイベントを主催。マッチルーム社が競技運営を担った。英国と日本のルールの違いにより当初想定していたワンデートーナメント形式ができないなど紆余(うよ)曲折があったが、今年7月に大阪で1回戦を開催した。 だが、今月9日になってマッチルーム社からトーナメントについて契約違反があったとして楽天チケットに対して法的手続きを開始。トーナメント出場契約を結んでいた選手に自由に試合をしていいという連絡が届いたという。 深町プロデューサーは「(主催の)NSNのクリスチャン(ボラス専務)に何度も問い合わせたが返信もなかった。楽天チケットは『出資の立場なのでNSNとマッチルームに聞いてほしい』というのみ。私から『中止です』とははっきりお伝えできないが、99・9%トーナメントは開催されないと思っている」と説明した。 同トーナメント1回戦を突破した日本同級王者・国本陸(27)が所属する六島ジムの枝川孝会長も会見に出席し、「命を懸けて臨んできた国本に申し訳ない気持ちでいっぱい。高額賞金で最初から半信半疑だったが、楽天チケットの社長が大阪まで来てくれて。『日本の大きい会社やから間違いないよね、やりましょう』となっていた。もし中止になるならファイトマネーぐらいは保証してやってほしい」と主張した。 一週間以内に回答がなければ六島ジムとして訴訟も検討するという。
中日スポーツ