「寒いし怖い」富士山は大荒れの天気 静岡側の夏山シーズン初日 山頂では遭難事故で登山者が意識不明に
静岡放送
富士山の静岡県側は7月10日、山開きを迎えました。7月1日の山梨県側に続き、登山シーズンが本格化します。10日午前中は晴れていた富士山も、午後になって天気が崩れ、風雨が強まりました。 【写真を見る】「寒いし怖い」富士山は大荒れの天気 静岡側の夏山シーズン初日 山頂では遭難事故で登山者が意識不明に 10日朝、富士山のふもと静岡県富士宮市からは、山開きを祝うかのように美しい山の姿が見られました。 <富士宮市 須藤秀忠市長> 「富士山夏山シーズンの開幕を宣言します」 富士山本宮浅間大社では、富士宮市の須藤市長が夏山シーズンの開幕を宣言。登山客を運ぶバスの安全を祈願しました。また、旅館組合の関係者が富士山の標高にちなんだ3776ミリの大きな金剛杖を担ぎ、夏山の安全を祈願する神事を行いました。 <中井秀カメラマン> 「静岡県側山開きの初日、六合目の上の登山道では、多くの登山客が山を登っています」 10日に開通したのは、富士山の静岡県側の富士宮、御殿場、須走の3つの登山ルートです。 <登山客> 「ドキドキ、ワクワク、不安も一杯ですけれど天気が良くて安心している」 「本当にゆっくり、ゆっくり、安全に登りたいなと思っています」 <社会部 河田太一平記者> 「開山日を迎えた富士宮口五合目です。登山客は事前登録で送られてくるQRコードと引き換えにリストバンドを受け取り、山頂を目指します」 2024年の富士山は、弾丸登山などへの対策として、静岡側では山小屋の予約状況などを「事前登録」するシステムを導入しました。初日は外国人登山客の姿も多く見られましたが、登山道に目立った混雑はありませんでした。 かつて登山道の起点でもあった村山浅間神社です。山から湧き出る神聖な水で、罪や汚れを洗い落とし身を清めるという「水垢離(みずごり)」が行われ、地元の中学生が参加しました。 かつて修行僧が歩いたとされる村山登山道入り口では、縄で示された入山禁止の結界が山伏の刀で解かれました。 <社会部 河田太一平記者> 「標高3010mの元祖七合目に到着しました。手元の温度計は17℃と表示されていますが、強く風が吹いていて、それ以上に寒く感じます。 安全な登山への祈りを込めた夏山シーズンの初日でしたが、富士山の天気は次第に悪くなっていきました。