センバツ高校野球 開会式 慶応、聖地を堂々行進 主将「もう一段階成長し初戦へ」 /神奈川
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。新型コロナウイルスの影響で、2020年以降は大会中止や開会式縮小が続いたが、今年は出場36校の選手が勢ぞろい。5年ぶり10回目出場の慶応は、選抜旗を手にした大村昊澄(そらと)主将(3年)を先頭に堂々と行進した。【田中綾乃】 まず前回大会優勝の大阪桐蔭と、今回出場を逃した準優勝の近江(滋賀)がグラウンドに入場。13番目に姿を現した慶応の校名がアナウンスされると、大きな拍手が送られた。 スタンドで見守った家族らも喜びをかみしめた。名古屋市の自宅から駆けつけた遊撃手の八木陽(ひなた)(3年)の父、浩次(ひろつぐ)さん(51)は大会前、息子のユニホームに背番号を自ら縫い付けた。「言葉にできないぐらいうれしい。今までやってきたことを惜しみなく出して」とエールを送った。 右翼手の加藤右悟(2年)の伯母、秋元真美(まさみ)さん(55)と秀一さん(61)夫妻は、東京都杉並区の自宅に進学のため上京してきた加藤を迎え、毎日弁当を作るなど支えてきた。真美さんは「祖父の家の壁に『甲子園へ行く』と彫ったぐらい、甲子園は幼いころから憧れの舞台。夢が実現した」と目を細めた。 開会式を終えた大村主将は「いよいよだなというワクワク感と緊張感が入り混じる思い。もう一段階成長して初戦を迎えたい」とコメントした。慶応は大会第4日の21日、第3試合(午後2時開始)で仙台育英(宮城)と初戦を戦う。