【MLB】 ドジャース対ヤンキースのワールドシリーズ展望 ドジャースは打ち勝てるか ジャッジの復調は
日本時間10月26日からワールドシリーズが開幕。ナ・リーグの第1シード・ドジャースとア・リーグの第1シード・ヤンキースという東西の名門が激突する。ドジャースとヤンキースのプレーオフにおける対戦は史上最多の12度目。数々の歴史に残るスターによって彩られてきた過去の対戦と同様に、今回も大谷翔平(ドジャース)やアーロン・ジャッジ(ヤンキース)といったスーパースターが揃い踏みする。世界一に輝くのは東の帝国・ヤンキースか、西の帝国・ドジャースか。両チームのここまでの戦いぶりを踏まえて、注目のシリーズを展望していく。 【動画】ワールドシリーズ進出を手繰り寄せるドジャース・大谷翔平のタイムリー!
共に打線とブルペンが強いヤンキースとドジャース
◆先発予定・予想(ヤンキース対ドジャース) 第1戦 ゲリット・コール 対 ジャック・フラハティ 第2戦 カルロス・ロドン 対 山本由伸 移動日 第3戦 クラーク・シュミット 対 ウォーカー・ビューラー 第4戦 ルイス・ヒル 対 ブルペンデー 第5戦 コール 対 フラハティ 移動日 第6戦 ロドン 対 山本 第7戦 シュミット 対 ビューラー or ブルペンデー ◆ドジャースシーズン/プレーオフ成績(順位は30球団中) OPS.781(1位) / .785 先発防御率4.23(19位) / 6.08 救援防御率3.53(4位) / 3.16 ◆ヤンキースシーズン成績(順位は30球団中) OPS.761(3位) / .759 先発防御率3.85(11位) / 3.89 救援防御率3.62(6位) / 2.56 第1シードとしてプレーオフを迎えたドジャースとヤンキースは、共に打線とブルペンが強力だ。 ドジャースはメッツとのリーグ優勝決定シリーズで、MLBナンバーワンの打線が爆発。大谷、ムーキー・ベッツ、シリーズMVPのトミー・エドマン、出塁能力の高いマックス・マンシーの4人がシリーズ通算OPS1.000を超えた。テオスカー・ヘルナンデス、フレディー・フリーマンの不発は気がかりだが、ベッツと大谷が本調子になったこと、好調のエドマンを上位に抜擢したことで、2人の不調を感じさせない得点力を発揮した。打線の最重要打者であるテオスカーとフリーマン(さらにはウィル・スミス)抜きでもその打棒はすさまじく、今のドジャース打線を止めるのは難しい。 さらにドジャースは投手陣もよく踏ん張った。左の切り札アレックス・ベシアが故障離脱、山本は中日の関係で1先発しかできず、頼みのフラハティも低調。多くのがドジャースにとって裏目に出、懸念材料となっていた中、3番手ビューラーが復調。加えてブレイク・トライネンを中心とするブルペン陣も、ベシアの穴を補うパフォーマンスを見せた。 一方のヤンキースは、リーグ優勝決定シリーズで3本塁打を放ったフアン・ソト、4本塁打のジャンカルロ・スタントンが恐ろしいまでの好調。今季のヤンキースはソトとジャッジ頼みのイメージも強いが、リーグ優勝決定シリーズではOPS.800超えが5人と、満遍なく打てるのはドジャースと同様だ。そして、ヤンキース打線を紐解くキーワードが“選球眼”。ヤンキース打線はレギュラーシーズンにおいて、MLB1位のボール球スイング率24.9%、四球率10.8%を記録した。プレーオフでも出場球団中最高の四球率13.9%を残している。これまで通り、ボール球を振らずに相手投手を疲弊させ、ランナーを貯めて長打で仕留めるパターンに持ち込みたいところだ。 そして投手陣は先発のコール、守護神ルーク・ウィーバーが支えてきた。コールはもはや全盛期の実力はないかもしれないが、プレーオフではこれまでほぼ投げてこなかったシンカーなどを織り交ぜ、老練な投球を展開。守護神のウィーバーも8登板で10.1回を投じ、12三振1四球の安定感を発揮している。ブルペンには他にもセットアップのクレイ・ホームズ、左殺しのティム・ヒルらがおり、ドジャースのブルペンに決して劣らないクオリティを誇る。 両チームにとって勝負の鍵を握るのは何だろうか。