知ってるつもりの和食マナー 札幌のホテルが“学べる”料理プラン
【北海道・札幌】知っているようで知らないことが多いのが「和食のマナー」。そのマナーを、9品の会席料理を楽しみながら学べる「和食テーブルマナープラン」が東京ドームホテル札幌(札幌市中央区)で行われています。
正しい和食のお作法とは?
このプランでは、季節の和食を味わいながら、日本料理小石川の干場文彦料理長が「和食のマナー」について解説してくれるというもの。干場さんは「マナーといっても、そんなに堅苦しく考える必要はないと思うのですが、ある程度ポイントを押さえて知っておくと、より楽しく和食を味わると思います」と語ります。 この料理を楽しみながらのマナー解説は、料理系の専門学生向けなどには何度も開いてきましたが、今回のように、一般のお客さん向けに開催するようになったのは初めてとのこと。 せっかくですので、ここでいくつか「和食のマナー」を紹介しましょう。
●和室においてはバッグや小物を自分の横に置いてはいけない。座布団の前、テーブルの下に置くこと。和食は「右から出して、左から下げる」が基本なので、両脇に荷物があっては給仕の邪魔になってしまう。 ●おしぼりは右手で取り、膝の上で両手の指を拭く。ほこりが落ちる可能性があるので、膳の上では開かない。また、おしぼりがあるのは座るときに畳に手をつくので、その汚れを取るため(ナプキンは洋食から来たもの)。 ●同じく割り箸を割るときも、膳の上は厳禁(木くずが落ちる可能性がある)。箸を割ってすぐに料理に箸をつけるのは不作法とされるので、一度箸置きに置くこと。この時、箸先一寸(約3センチ)が箸置きより先に出るように置く。これは、口に触れる部分が箸置きと触れないようにするためである。 ●和食においては「片手食い」はNG。小鉢は持って、大鉢は手を添えて食べる。お造りのように醤油などがこぼれる可能性がある料理は、必ず器を口元まで持ってくること。液体が滴る「涙箸」は、和食ではタブーとされている。
このように、和食は「美味しさ」はもちろんですが、「所作の美しさ」も重視していることがわかります。マナーについても、その「美味しさ」と「美しさ」を保つための作法と考えれば納得のものばかりです。 「和食の魅力は、器の美しさ、四季の移ろい、香りの芳醇さだと思います。マナーを知ることで、その魅力がさらに増して感じ取れるようになるのではないでしょうか」(干場さん) ちなみにこのプランは20人以上から申し込みが可能。詳しくは、東京ドームホテル札幌まで問い合わせを。 (ライター・橋場了吾)