「サイゼ、元の味に戻して」有名人のツイートが波紋…サイゼリヤ業績好調も、ファンの間で急速に広がる「味への違和感」
「選択肢が減る」哀しみ
今年10月16日に実施されたグランドメニューの改定では、人気商品「カリッとポテト」が愛知県から以西の地域を除き、販売終了。また6月には小さなフランスパン「ミニフィセル」が東京を中心とする一部地域で姿を消した。 このほかにもスパゲッティメニューの「大盛り」の終了やトッピング用粉チーズ「ペコリーノ・ロマーノ」の無料提供の廃止など、次々と人気のメニューに変化が起きた。昨年まではおよそ140品目あった通常メニューも、今や100品目ほどに減っている。 前出のジャーナリストが続ける。 「メニューの種類が多ければ多いほど、仕入れる原材料は増え、オペレーションも複雑になり、コストは高まっていきます。そこでサイゼリヤが価格維持のために考えついたのが、メニューを絞りこむことだったのでしょう。 この転換でサイゼリヤの強みである『安さ』は維持されたわけですが、今度は『メニューの選択肢が減る』ことによる不満が、顧客の間で顕在化しつつあります。とりわけ50年以上の歴史があるチェーンだからこそ、ファンの中には特定のメニューに愛着を持っている人も少なくない。 それだけにメニュー削減に違和感を覚えたファンも多いはず。その違和感が、サイゼリヤへの『味が落ちたのでは?』といった疑念につながっていると考えられます」 変わらない安さと、変わるメニュー。サイゼリヤが「値上げしない」という方針を貫く限り、ファンたちの議論は続きそうだ。 【こちらも読む】『「ワタミのサブウェイ」成功率は“かぎりなく低い”と言える残念な理由…美味しいのに「日本人にさっぱり流行らない」のはなぜなのか』
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