歴史的「54―59」達成の大谷翔平、正力賞の特別賞に「来季開幕戦で日本のファンの前でプレーできるの楽しみ」
プロ野球の発展に最も貢献した球界関係者に贈られる「正力松太郎賞」(読売新聞社制定)の選考委員会が7日、東京都内で開かれ、今年の日本シリーズを制した横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督(50)が初めて選ばれた。特別賞として、米大リーグで今季、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成し、2年連続の本塁打王、日本人初の打点王のナショナル・リーグ2冠に輝いたドジャースの大谷翔平選手(30)が選ばれた。大谷選手は2年連続3度目の受賞。
昨年12月、大谷はドジャースの入団記者会見で「常に挑戦したいと思っている」と語った。手術した右肘のリハビリで打者に専念した今季。メジャー屈指の長打力に磨きをかけ、盗塁という新境地を切り開いた。
春季キャンプでスタートダッシュを強化するトレーニングに励み、シーズン中盤から成果が出た。6月末まで16個だった盗塁が7月以降、一気に増えた。本塁打も量産し、9月19日にメジャー初の「50本塁打、50盗塁」を達成。最終的に「54―59」まで伸ばし、本塁打王と打点王のリーグ2冠に輝いた。自身初のプレーオフでは、ワールドシリーズ制覇も成し遂げた。
圧倒的な成績で、史上2人目となるア・ナ両リーグでの最優秀選手(MVP)も視野に入る。記憶にも、記録にも残る歴史的なシーズンだった。
(ロサンゼルス支局 帯津智昭)
大谷翔平の話「受賞できてうれしく思う。家族、首脳陣、選手、スタッフの皆さん始め多くの関係者に支えられて、チームとしてはワールドチャンピオン、個人としても1年間試合に出続けて成績を残すことができた。来シーズンは開幕戦が東京ドームで行われ、久しぶりに日本のファンの皆さんの前でプレーできるのを楽しみにしている」