パリ五輪バドミントン出場の福島県富岡高出身5選手 「古里」でメダル誓う
いずれも福島県の富岡高出身でパリ五輪バドミントンに出場する、女子シングルスの大堀彩(27)=トナミ運輸=、男子ダブルスの保木卓朗(28)・小林優吾(28)組=同=、混合ダブルスの渡辺勇大(27)・東野有紗(27)組=BIPROGY=の5選手は3日、富岡一中時代を過ごした富岡町で壮行会に臨んだ。「富岡で学んだことが土台」、「金メダルを持ち帰る」。オリンピアンに成長した選手は仲間と出会い、競技者としての礎を築いた町や母校への思いや抱負を披露した。 壮行会は双葉郡の各種団体などでつくる「ふたばのオリンピック選手を支援する会」と富岡高同窓会、町が町総合体育館で開いた。町民やファンら約600人が詰めかけ、拍手や歓声で入場する選手を歓迎した。 会津若松市出身で、初出場となる大堀選手は「私のバドミントンの土台、基礎はここで学んだ。支えてくれた皆さんへの感謝の気持ちをコート上で表現したい」と意気込んだ。
2021年の東京五輪から2大会連続出場で、前回は銅メダルを獲得した「ワタガシペア」は久しぶりに体育館に来て、厳しい練習を思い出したと明かした。渡辺選手は「金メダルを持ち帰ってスピーチできるように頑張りたい」、東野選手は「仲の良い5人で一緒に出られるのはうれしい」と語った。 初の五輪に挑む「ホキコバペア」こと保木、小林両選手は町に戻ったのは東日本大震災以来。保木選手は「自分は目立った成績がなく、富岡に来てから世界を目指した。男子ダブルス初のメダルを取る」、小林選手は「震災当時に支えてくださった方々に恩返しができるよう、5人で頑張ってくる」と決意表明した。 保木、小林両選手は富岡一中3年生、大堀、東野両選手は2年生、渡辺選手は1年生の終わりに震災と東京電力福島第1原発事故が起き、猪苗代町に拠点を移して活動した。