ロシア宇宙基地でフランス人の遺体発見 「極限の観光」で不法侵入か
【AFP=時事】非日常を体験する「エクストリーム・ツーリズム(極限の観光)」目的で、カザフスタンにあるロシアのバイコヌール宇宙基地(Baikonur Cosmodrome)に不法侵入した末、脱水症状で死亡したとみられるフランス人男性の遺体が発見された。 【写真】冷戦時代にソ連機を格納した秘密基地 クロアチア ロシア当局は11日、「宇宙基地の敷地内で死亡した24歳のフランス人男性」について捜査中だと発表した。 フランスの外交筋は13日、AFPの取材に対し、「フランス人旅行者が死亡したとの報告が大使館にあった。大使館では男性の遺族への支援に取り掛かっている」と述べた。 ロシア当局によると、男性は「猛暑と乾燥下で脱水症状を起こし、慢性疾患が合併して」死亡したとみられている。 この男は別のフランス人の男性(27)に連れられて「宇宙基地に不法侵入」。同基地駐在の警察の目を逃れて少なくとも3日間、隠れていたという。 裁判所関係者によると、生存していた27歳の男性は拘束され、11日にバイコヌールの軍事裁判所での審問の後、釈放された。 旧ソ連時代の宇宙産業の遺物が多数放置されているバイコヌール宇宙基地は、「都市探検家」にとって象徴的な存在となっている。中には法や危険をおかして、立ち入り禁止の場所に侵入する者もいる。 11日にAFPが取材した捜査関係者は「年に2、3回、行き過ぎた観光客がここ(バイコヌール宇宙基地)で拘束されている」と語った。 フランスのユーチューバー、ル・グラン JD(Le Grand JD)とヒットザロード(Hit the Road)も、ソ連版スペースシャトル「ブラン(Buran)」の格納庫を訪れたことがある。 彼らは動画で、軍のパトロールを避けながら、カザフスタンの草原を数日間歩いて格納庫にたどり着いたと語っている。【翻訳編集】 AFPBB News