障がいがある人のアートをグッズにして販売 その素晴らしさを世の中に知ってほしい【広島発】
障がいのある人たちが生み出すアート作品は、その独特の表現が“癒しの力”を持つとされているが、その一方で、作り手や作品が埋もれてしまっている例も多い。障がいのある人たちのアート作品をグッズにして販売し、収益につなげようと奮闘する女性が広島にいる。その新たな可能性を取材した。 【画像】障がいのある人のアートを世の中に
福祉事業所でつくられたアート作品を販売・レンタル
色とりどりのポーチや毛糸の編み物などのグッズは広島県内の福祉サービス事業所で作られたもの。 これらは、事業所に通う障がいのある人たちが手がけたアート・グッズ。そんなグッズを社会に発信しようと活動しているのが「KONKON」の佐々木恵理子さん。 佐々木さんは、事業所でつくられたグッズを世の中に知らしめ、収益を出すことに注力している。 企業への卸売りをしたり、イベントでの小売りや、独自のウェブサイトでの販売もしている。 販売しているグッズにはQRコードがついていて、佐々木さんが取材した作者のストーリーに飛ぶようになっている。 このほか、レンタル料が描いた人に支払われるアート作品の貸し出しも行っている。福祉事業所には定期的に、成果の報告をしている。 KONKON・佐々木恵理子さん: 本田さんの作品を以前報告した会社で展示しました。売り上げの6600円をきょうお持ちしました。素敵な作品を貸してくれてありがとうございました もともと、福祉の世界とは無縁だった佐々木さんには、ある出会いがあったという。 KONKON・佐々木恵理子さん: すごくかわいい商品があって、手に取って裏側に書いてあるURLを検索したら福祉事業所で、そこがギャラリーも持っていたので、見学に行ったのがきっかけです。こんな素敵なアートが生まれていることに心を動かされて福祉の世界に入りました 福祉事業所で働き始めた佐々木さんは、そこで事業所の現実を知ったという。 KONKON・佐々木恵理子さん: 福祉的な仕事をするだけでも職員の方はすごく忙しいので、ものを作ることは事業所の利用者と一緒にできても、販売や宣伝までを、職員の勤務時間内にするのは、すごく難しいということを身をもって感じました その経験もあって、佐々木さんは事業所を退職して、作品と社会をつなぐ会社「KONKON(コンコン)」を立ち上げた。