福岡空港の第2滑走路 3月20日に供用開始前倒しへ 混雑緩和
航空機の混雑を緩和するため整備が進められている福岡空港(福岡市博多区)の2本目の滑走路について、国土交通省は3月20日に供用を開始する方針を固めた。当初は3月末の開始を予定していたが、前倒しする。中野洋昌国交相が10日に同省で福岡県の服部誠太郎知事と福岡市の高島宗一郎市長に面会し、正式に伝える見通し。 【写真】新管制塔から見える景色 福岡空港の発着回数は年間約17・9万回(2023年度)で、滑走路1本当たりでは国内最多。混雑の緩和と将来の需要増に対応するため、国交省は15年度から、現滑走路(長さ2800メートル)の西側で新滑走路(長さ2500メートル)の整備を進めてきた。工事はほぼ完了し、昨年12月から2本の滑走路を見渡せる高さ90・9メートルの新管制塔の運用を開始している。 新滑走路は原則、国際線の離陸に使われる。平行する2本の滑走路の間隔は210メートルと狭いため同時発着はできない。安定的に運航できる発着処理能力は現在の年間17・6万回から18・8万回に、1時間当たりの発着枠は38回から40回に増える。 福岡空港は市中心部に近く周囲に住宅街があるため、発着時間は午前7時~午後10時に制限されている。【竹林静、長岡健太郎】