城山の緊急車両道路、西日本豪雨でも亀裂で補修 土砂崩れで松山市説明 これまで公表せず(愛媛)
12日未明に愛媛県松山市の松山城城山の東側で発生した土砂崩れで、災害との関連が注目されている斜面上部の緊急車両用道路について、完成から間もない2018年7月の西日本豪雨で亀裂が生じ、市が補修工事をしていたことが19日、分かった。市は「軽微なひび割れと認識し通常の修繕を行った」と説明。これまで公表していなかった理由を「確認不足だった」とした。 市市街地整備課によると、同道路は18年3月に完成。同7月の豪雨災害後に市が撮影した写真では、舗装道路の中央と斜面側に10メートルほどの亀裂が少なくとも2本確認できる。雨水が入らないようシール材で隙間を埋める補修をした。 23年6月末~7月1日の大雨で道路下側斜面のコンクリート製擁壁が傾いたため、災害復旧工事に着手しようとした今年7月1日、擁壁の傾きの拡大とともに、舗装道路の亀裂を確認していた。18年の亀裂との関連に関し、市は「現時点では分からない」とし、調査する考えを示した。 市は土砂災害発生から1週間となった19日、関係部署の担当者がこれまでの災害対応や今後の方針などを報道機関に説明した。補正予算の専決処分に関する発表もあったが、野志克仁市長は姿を見せなかった。
愛媛新聞社