リディア・コーは五輪3大会連続の最終日最終組「自分の結末は自分で決める」
◇パリ五輪 女子 3日目(9日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇6374yd(パー72) 【画像】パリ五輪を一挙見! 今週、リディア・コー(ニュージーランド)はSNSをシャットアウトして試合への集中力を高めている。2日目を終えた夜にはNetflixのあるコンテンツに興味をひかれたという。 体操女子米国代表のエースとしてパリ五輪に出場したシモーネ・バイルズのドキュメンタリー「RISING」。休養を経て復帰し、団体、個人総合、種目別跳馬と3つの金メダルを獲得した27歳のスーパースターは、3年前の東京五輪でメンタルの問題を訴えて個人総合の決勝を欠場し、アスリートのメンタルヘルス問題に一石を投じた存在でもある。
「すごくインスピレーションを受けた。部外者である私たちは、その人がどんな経験をしているのか、うかがい知ることはできない。でも、彼女があんなに弱音を吐いたことで、多くの人が勇気づけられたと思うし、私も勇気づけられた。体操選手として文字通り史上最高の選手であり、もしかしたら史上最高のアスリートの一人かもしれない彼女のストーリーを知ることができたのは最高だった」 普段は見ないというドキュメンタリーに心を揺さぶられ、番組内に出てきたバイルズの名言をヤーデージブックにも書き込んだ。そのひとつが「自分の結末は自分で決める」。くしくも、この日の「68」で通算9アンダー首位タイに浮上してラスト18ホールを迎える心境と重なる。
2016年リオデジャネイロの銀、21年東京の銅に続いて金メダルを獲得すれば、ゴルフ界初の3色コンプリート“メダルスラム”を達成。ツアーの殿堂入りも果たすことになる。
「最終日は暖かく、風も穏やかなコンディションになるはず。誰かがかなりのロースコアを出すかもしれない。自分にできることは、ベストを尽くして質の高いショットを打つこと。自分がいいショットを打てばチャンスが巡ってくると分かっているから、ほかの選手がどうであろうと関係ないの」。風格を漂わせてオリンピック3大会連続の最終日最終組を戦う。(フランス・ギュイヤンクール/亀山泰宏)