キャッチボールで調整する大津（撮影・林敢治）

　ソフトバンク大津亮介投手（25）が2日、ポストシーズンの先発ローテーション入りへ並々ならぬ覚悟を示した。レギュラーシーズン最終戦の4日ロッテ戦（みずほペイペイドーム）に先発予定。すでに有原、モイネロ、スチュワートは当確で、4、5番手争いに向けては重要なアピール登板になる。7種の変化球が持ち味だが「男なら真っすぐで押す」と強気な発言まで飛び出した。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　大津は先発転向1年目で6勝7敗、防御率3・02。序盤こそローテの軸として貢献したが、6月29日の日本ハム戦での白星を最後に勝ちがなく、4連敗中。前回9月22日の楽天戦でも5回途中8安打3失点と打ちこまれた。ポストシーズンの先発ローテは「絶対入りたい」と意気込む。小久保ホークス1年目のレギュラーシーズン最終戦で最後のチャンスが回ってきた。 　4日ロッテ戦での先発が決まり「もうラストなんで。出せるものは出したい。悔いがないように」。今季は中継ぎだった昨季と違い、マウンド上で闘志をむき出しにしてきた。この日は本拠地の投手練習後の取材で気合満タンだった。7種の変化球が持ち味の技巧派だが「変化球頼りとか言われるのは嫌。男なら真っすぐで押す。ストレート勝負という強い意志を持って、その中に変化球を入れて自分のピッチングができたら」と強気な発言まで。投球戦術を明かしたわけではなく、大津なりに意志の強さを表した形だ。 　すでにチーム勝ち頭の有原、防御率リーグトップのモイネロ、9勝を挙げているスチュワートはCSローテ入りが当確。首脳陣は先発4、5番手の人選に頭を悩ませている状況とみられる。9月29日の日本ハム戦では、育成出身の前田純がプロ初登板初先発で初勝利。日本ハム打線を6回3安打無失点に抑えた。大津と前田純は22年ドラフトの同期。前田純の快投には「これからライバルになる存在ですし、むしろプレッシャーというか。もっとやらないといけない」と刺激を受けた。 　前田純の他にも石川やけがからの復帰を目指す松本晴、大関らが残る2枠を狙っている。大津は1軍マウンドで腕試しする機会が与えられた。「もちろん競争は競争ですけど、負ける気はしないです」。背水の覚悟でマウンドに上がる。【只松憲】