エヌビディア含むテック株、インフレヘッジで金に匹敵-MLIV調査
連邦準備制度の金融引き締め政策にもかかわらず経済が驚くほどの強靱(きょうじん)さを見せているため、債券利回りが高く、企業利益が伸び続けている米国への資金流入が続いている。
こうした資金流入は、市場の混乱期を乗り切るのに最適な通貨として圧倒的な支持を得ているドルの上昇に拍車をかけている。
回答者のほぼ4分の3は最良のセーフヘイブン通貨としてドルを挙げ、スイス・フランと答えたのは約23%、円は4%だった。米国・カナダの回答者ではドルとの回答が86%を占めたが、欧州の回答者の43%はスイス・フランを選んだ。
円は、対ドルでの下落と日本の超金融緩和政策によってヘイブン通貨としての地位を失ったことを調査結果は示した。日米金利差の拡大により、円相場は今年、1990年以来の安値を付けた。
金相場は今年、15%近く上昇しており、中国人民銀行(中央銀行)が最大の需要源の一つとなっている。ゴールドマン・サックス・グループによれば、新興国の中銀による金購入はさらに拡大する余地があるとみられている。
新興国中銀の「ゴールドラッシュ」が金相場上昇に拍車-ゴールドマン
ウクライナに軍事侵攻したロシアのドル資産が差し押さえられたことで、多くの国がドルからの分散を図っており、金がその恩恵を受けている。今回の調査では、地政学的に非同盟の資産が求められていることがビットコインに恩恵をもたらしているとの回答は13%にとどまった。
MLIVパルス調査は、MLIVブログを運営するブルームバーグの「マーケッツ・ライブ」チームが、ブルームバーグの読者を対象に端末とオンラインで実施している。
原題:Nvidia Rivals Gold as Shield Against Inflation: MLIV Pulse(抜粋)
--取材協力:Simon White.
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Edward Harrison