アップル、クックCEOが中国入り-生産拠点としての重要性アピール
(ブルームバーグ): 米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が20日、中国に到着し、製品市場および生産拠点として中国が持つ重要性をアピールした。中国では消費者がアップル製品から離れつつあると見られている。
中国共産党機関紙の人民日報系・環球時報は、アップルにとって中国ほどサプライチェーンはないとしたクック氏のインタビュー発言をソーシャルメディアに投稿した。アップルは30年前から中国での基盤を拡大し、投資を増やしてきたと同氏は述べたという。
クック氏がかつて語ったアップルと中国の「共生」関係にほころびが見え始めている中、同社は21日に上海8店目となるアップル・ストアをオープンする。
鴻海精密工業を中心とするアップルの中国製造拠点は20年前から広がりを見せ、確固たるプレゼンスとなっている。しかし近年では米中貿易摩擦や新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による工場閉鎖などで生産に支障が及び、製品発売を遅らせている。
アップルはインドやタイ、マレーシアなどで組み立てや部品製造を協業し、生産拠点の分散で中国依存を低減しようとしている。
インド財閥タタ、iPhone工場新設計画-アップルの生産拠点分散後押し
原題:Apple CEO Arrives in China Touting Its Role as iPhone Base (2)(抜粋)
--取材協力:Yuan Gao、Jessica Sui、Zheping Huang.
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Allen K Wan、Vlad Savov