Novel Core & edhiii boi、BMSG新鋭ラッパーの躍進 SKY-HIの意志継承するHIPHOPスタイル
信じた道を突き進む“異端児”Novel Core
Novel Coreが日本武道館公演を大団円で終えるまでには、壮絶なストーリーがある。 BMSGとavexの共同レーベル・B-MEからのメジャーデビュー、もっと言えばSKY-HIとの出会いの前には『第12回 BAZOOKA!!!高校生RAP選手権』優勝といった輝かしい記録も残しているが、彼はMCバトルでのステージなど「見えるところ」で批判を浴びており、シーンの「異端児」とされていた。その苦悩は我々には計り知れないものだろう。実際に彼が武道館公演翌日にリリースしたアルバム『HERO』表題曲で〈本当のことは僕しか知らない〉と歌っている。しかしその「異端児」が、今では武道館アーティストとしてシーンに名を連ねている。全てを拒絶するのではなく武器とし、信じた道を突き進む。それが彼を彼たらしめる魅力だと思う。 Novel CoreのルーツはRAP・HIPHOPだが、インディーズ時代からJPOPの要素を取り入れた楽曲を得意としている。例えば「Metafiction」はバンドサウンドの上にラップをのせ、〈This is my life and this is a movie〉と力強いフック(サビ)を歌う。メジャーデビュー以降は自身の「ヒーロー」とするSKY-HIのエッセンスを色濃く受け継ぎつつ、『A GREAT FOOL』や『No Pressure』といったリリースを通してNovel Coreとしてのオリジナリティを形成していった。HIPHOPにJPOP、さらにはVOCALOIDといった様々な音楽シーンに精通しているNovel Coreだからこそ打ち出せる楽曲に、人々は「共感」するのだろう。 1つのゴールであった日本武道館公演を終えたNovel Coreは、ライブツアー『HERO TOUR 2024』を発表しており、すでにネクストステージへと視線を向けている。これまで先輩アーティストやレーベルメイトから「影響を受ける」側であった彼は、「影響を与える」側へと足を進めていく。 SKY-HIが切り拓いた新たなHIPHOPの在り方を拡大し続けていく彼らは、年代、性別の壁を越えた幅広いファン層から支持を得ている。大衆性を獲得しつつも、エッジの効いた楽曲を続々と生み出す彼らにとって、「ジャンル」という言葉はもはや無用なのだろう。
コバヤシタイキ
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