ビニシウスが世界一の選手になるための最後の障壁
通算、77ゴール、42イエロー。公式戦5試合連続のカードで、その中には先週のCLライプツィヒ戦でのように相手を押し倒しイエローをもらった後にもう一度胸を突いて倒す、レッドが出てもおかしくないシーンもあった。42カードのうち19枚は審判へのアピール、相手との小競り合い、遅延行為によるもの。つまり、避けられたものだった。 ビニシウスが標的になっていることは確かだ。
これまでモンキーチャントなど人種差別を受けた経験もあるし、オサスナ戦では「死ね!」という酷い罵声も浴びていた。それらを正当化することは決してできない。
だが、アンチェロッティの言うように、スタンドの挑発に乗らずイエローの数を減らせれば、確実にステイタスが一段上がる。
選手としてはドリブルだけ、では無くなった。シュート力の向上は目覚ましく、今またボールの無い時の動きも覚えた。人間的な面では、ダンスのゴールパフォーマンスも、DFを煽るようなドリブルも無くなった。
「謙虚でインテリだから修正するだろう」(アンチェロッティ)
文:木村浩嗣
木村浩嗣