関西電力幹部ら会見 八木会長、岩根社長は辞任否定「原因究明、再発防止で経営責任果たしたい」
関西電力幹部ら会見 八木会長、岩根社長は辞任否定「原因究明、再発防止で経営責任果たしたい」
関西電力(関電)の役員ら20人が「高浜原発」がある福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、関電は2日午後2時から大阪市内で記者会見を開いた。会見で関電の八木誠会長、岩根茂樹社長はともに「今後も原因究明、再発防止をやることで経営責任を果たしていきたい」と辞任を否定した。 【中継録画】関電が金品受領で再び会見、八木会長、岩根社長ら出席(2019年10月2日)
前回の会見で社長は金品受領や返却の詳細答えず
27日に今回の件に関する記者会見を行ったが、金品の受領や返却などの詳細については「個人情報にかかわるので回答を差し控えたい」といった回答を繰り返していた。
しかし、2日の会見冒頭で岩根社長は「お客様や社会の皆様からの信頼やお気持ちを裏切り、多大なご心配やご迷惑をおかけし、改めて深くお詫びします。今回の件につきましては27日ご説明させていただきましたが、個人情報に配慮した内容となり、なぜこのような事態になったのかをお伝えすることができず、疑念や不安を与えることとなり、大変反省しております。本日は可能な限り、詳細にお答えしたい」とした。
関電幹部が元助役から受け取った金品の総額3億1845万円
会見前には調査報告書などの資料が報道陣に配られたが、関電幹部が元助役から受け取った金品の総額が、3億1845万円であることが分かった。詳細は、現金や商品券、金貨、小判型金貨、スーツなどと記載されている。
八木会長「再発防止対策を確立し実施していくことが今の努め」
会見では、八木会長が報酬月額の2割を2か月返上、岩根社長は報酬月額の2割を1か月返上などの処分も発表されたが、会長と社長には報道陣から進退に関する質問が相次いだ。 八木会長は「お客様や社会の皆様からの信頼を裏切り、心からお詫び申し上げたいと思います。今回のことを厳粛に受け止めまして、再発防止対策を確立し実施していくことが今の努めだと思っております。そうしたことで責任を果たしていきたい」と辞任を否定した。
岩根社長「経営責任を果たしていきたい」
岩根社長は「今回の事態によりまして、社会のみなさまから重大な信頼に失墜を受けましたこと、大変ご迷惑ご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。今の状況、少しでもさらなる原因究明、関電の信頼が少しでも上がるように、原因究明、再発防止をやることで経営責任を果たしていきたい」と、こちらも辞任を否定した。