「おばあちゃん」がつないだ奇跡 Anlyが心に刻む言葉とは? 沖縄、あす「慰霊の日」
10年ぶりに沖縄で
激戦地でもあった島にはガマと呼ばれる自然壕(洞窟)も多数あった。Anlyさんはガマに入れないという。「胸騒ぎがして、何が起きたか、見えるぐらいに感じる」。代わりに、戦争体験者の証言集を読み、旅先では戦跡も訪ねるようにしているという。 1948年8月6日、「伊江島LCT爆発事件」が起きた。島に残されていた未使用の爆弾を海上投棄するため輸送船(LCT)へ積み込む作業中、荷崩れが起きて港で大爆発。米軍関係では戦後最大となる死者107人の惨事となった。 Anlyさんの祖父はその日、知人宅に長居をして連絡船に乗り遅れたため、事件に巻き込まれずに済んだという。 「奇跡が重なって自分がいる」。今年、Anlyさんは結婚を機に沖縄へ拠点を移した。10年ぶりに「慰霊の日」を故郷で迎える。 「戦争は怖いものだ、と子どもたちには知ってもらうべき。二度と起こしては行けないと、みんなで思い出す機会が必要だと思う。ちゃんと考えようよ」 (宮沢之祐)