「被災地に勇気と元気を」航空石川の野球部が山梨の系列校で再始動
北陸放送
能登半島地震で被災した、日本航空高校石川の生徒を受け入れる山梨県の日本航空高校で1月22日、石川の生徒を歓迎するセレモニーが開かれました。 【写真を見る】「被災地に勇気と元気を」航空石川の野球部が山梨の系列校で再始動 山梨県の日本航空高校には、すでに野球部や女子バレーボール部など52人の生徒が生活の拠点を移していて22日、歓迎セレモニーが行われました。 航空石川野球部2年 寳田一慧 主将 「山梨キャンパスの皆さんが温かく迎えてくれて本当に心強い。しっかり恩返しできるように頑張っていきたい。」 日本航空高校は運動部ごとに石川の生徒の受け入れを進め、4月にはおよそ600人が生活の拠点を山梨に移すことになっています。 1月18日午後、山梨県の日本航空高校に到着したのは、七尾市出身で航空石川の野球部2年生の福森誠也さんです。 福森さんは、震度6強を観測した輪島市の祖母の家で被災し、避難所での生活が続いていました。 日本航空石川 野球部2年 福森誠也さん 「石川から山梨に向かうまでは不安とかあったけど、仲間と顔を合わせて少し不安な気持ちが解けた」 およそ3週間ぶりにチームに合流した福森さんは早速、練習に参加し時折笑顔を見せながら汗を流しました。 福森さん 「きょうから真剣に気持ちを切り替えて、野球に意識を向けて1日1日がんばっていきます」 翌日、およそ1か月ぶりとなる全体練習。 選手たちは元気な声を出しながらキャッチボールやノックを行い、はつらつとしたプレーを見せていました。 航空石川・中村隆 監督 「被災されてる方が多い中で、グラウンドを提供していただいたこと、野球ができることに、まず感謝したい。」 福森さん 「自分が被災者になって、いままで当たり前にできていた野球も当たり前じゃないというのをすごく思い知らされた。自分ができることは野球だけなので、その野球を通して被災地の方々に勇気や元気を届けられたら」 また、練習前には山梨県富士川町特産の柚子を使った柚子湯がふるまわれました。 野球部員 「練習前はやっぱりこれやな」
3月18日に開幕予定の春のセンバツに出場する可能性がある航空石川。はつらつプレーで被災地にパワーを届けます。
北陸放送