夫婦漫才コンビ「宮川大助・花子」が5年ぶりNGKの本公演2回出演に花子「未知との戦い」
血液がんの一種「症候性多発性骨髄腫」で闘病中の漫才師・宮川花子が23日、夫・大助と大阪・なんばグランド花月(NGK)の本公演に出演し、夫婦漫才を披露した。2019年5月以来5年ぶりとなる本公演。名前が表示されると客席が沸いた。 【写真】宮川大助・花子が豆まき 大助に車イスを押され、笑顔で登場した花子。腰部脊柱管狭窄症(きょうさくしょう)を患う大助も隣のイスに座り「これがほんまの“座・漫才”」と胸を張った。朝、昼2公演に出演し、病気や介護の話しのほか、大助が「結婚して48年」と言えば、花子が「48回忌」と言い換えるなど、絶妙の掛け合いで持ち時間の10分間を笑わせた。花子の体調にも気を配り、朝と昼の間の時間には血圧を測ったり、下がりすぎた血圧を、足を上げて戻したりと入念に準備。無事に2公演を終えた花子は「うれしかったですね。本当に2回やるっていうのが、自分では未知との戦いだった。今回も本番まで会社にも全部言わないでくださいって言われました。今朝、私がXに出したんですよ。若手たちが『師匠、X見てきました』って、いろんな挨拶をしました」とほほ笑んだ。 大助は久しぶりの本公演に緊張。「5年も離れると、テレビ出ている人たちっていう感覚なんです。(客席との)呼吸が分からなくなっているので、ずっと若手の漫才を袖から見ていました。嫁は途中から自分の出番に合わせて下りてきて、本番に強い。僕は不安だらけでした」と振り返った。当初は車イスで出る所を暗転にして、板付きの状態からスタートする案もあったが、花子は「いや違うと。自分はもう車イスで出て、車イスで返してくださいってお願いしました」と、座っての漫才を受け入れた。 現在も抗がん剤や、投薬治療とリハビリを継続中。花子は「とりあえず立って、早くセンターマイク行きたいっていうのもあります」と、目標を持って厳しいリハビリもこなしている。花子の介護にすべての時間をかけている大助は「僕は第2の恋愛の最中です。なんか悟れそう。路地に『大助如来』とかできそう」と笑い、花子から「立つかもな」と言われ照れた。
報知新聞社