「連座制」などと生ぬるいことを言わないで、直接トップが責任を取ればいい 高橋洋一が指摘
数量政策学者の高橋洋一と外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が1月30日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。「政治とカネ」について解説した。
国会で「政治とカネ」をめぐる集中審議 岸田総理は「連座制」導入検討を表明
岸田総理大臣は1月29日、「政治とカネ」を議論する衆参両院の予算委員会の集中審議で、自民党派閥の政治資金規正法違反事件に関与した議員らから事情聴取するよう党幹部に指示したと明らかにした。また岸田総理は、政治資金問題で会計責任者だけでなく、議員も処罰対象となる「連座制」の導入を与野党で協議する意向を示した。
会計責任者を設けるということはトカゲのしっぽを切るための制度
高橋)「何をするべきか」を考えれば簡単ですが、皆さん、いろいろなことを言いますよね。民間であれば有価証券報告書というものがあります。その記載がどうなっているかを見ればいいだけです。「会計責任者を設けている」という段階でトカゲのしっぽ切りなので、その規定を抜かすと団体の法人格があるのですが、その長にいき、政治家にいくのです。 飯田)なるほど。 高橋)もう1つ、政治資金にすると非課税になるのです。だからみんな泡を食って修正する。「修正すれば非課税になって税金を払わなくていい」という理屈は、普通の人からするとわけがわからないですよね。だから、非課税の措置を取ってしまえばいい。そうすれば民間と一緒で、領収書を残さないとアウトになります。 飯田)税務調査が入るということですよね? 高橋)そうです。それがいちばん簡単です。そういうシンプルな話を誰もしないので、本当に不思議です。
連座制などと生ぬるいことを言わないで、直接トップが責任を取ればいい
宮家)連座制にすればいいのでしょうか? 高橋)連座制どころか、普通の企業では連座制がなくても、代表取締役が捕まるだけです。 飯田)脱税で捕まるということですね。 高橋)脱税というか、資金報告書に関する違反でも捕まります。あえて言うと会計責任者をつくるのは、トカゲのしっぽ切りをするための制度なのです。それなら「会計責任者を政治家にしろ」と思います。きちんとしたトップを責任者に上げれば、緊張感が走りますよね。これをやると「怪しい秘書が来て、寝首を掻かれるから困る」と政治家は言いますが、それは民間でも一緒です。怪しい人を使ったらその段階でアウトです。なぜこういう議論なのでしょうか。連座制などと生ぬるいことを言わず、直接トップが責任を取ればいいと思います。 宮家)そうなると政治のルールが変わりますね。