6戦ぶり先発復帰の吉田正尚が米自己最多の4安打「ホッ」「試合に出てナンボ」…チーム21年ぶり大勝
◆米大リーグ レッドソックス17―0カブス(27日・米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク) 【動画】同時間帯の大谷VS菊池…192キロ出したのはどっち? レッドソックスの吉田正尚外野手(30)は27日(日本時間28日)、本拠地・カブス戦に「6番・指名打者」でフル出場。20日(同21日)のパイレーツ戦以来6試合ぶりにスタメンに復帰すると、5打数4安打3得点と、昨年6月16日のヤンキース戦以来メジャー2度目となる自己最多タイの1試合4安打をマークした。7回にラファエラの2ラン本塁打でこの日2点目の得点を挙げ、日米通算500得点を記録した。打率も2割6分9厘に急上昇。5試合連続スタメン落ちから、脅威のV字復活となった。吉田が先発に戻ったチームは、今季最多21安打&17得点の猛攻。今季5度目の0封勝ちという大勝だった。 即結果を出した。「お待たせしました」のあいさつは、ド派手な4安打だった。まずは、2回先頭の第1打席。カブス先発・ブラウンの直球を逆方向にはじき返した。左翼フェンス「グリーンモンスター」に直撃すると、4回の2打席目はナックルカーブを引っ張り右前へ。6回は二塁手のグラブを弾く強襲安打を放ち、大差がついた8回の第5打席は、内野手マービスと対戦して球速55マイル(約89キロ)の山なりのスローボールを溜めを作って捉え、左中間二塁打にはじき返した。4安打の打球速度は101・2マイル(約164・3キロ)、102・8マイル(約165・4キロ)、103・6マイル(約166・7キロ)、102・6マイル(約165・1キロ)と、ブランクを感じさせない鋭いスイングを披露。昨年6月16日のヤンキース戦以来の自己最多タイ1試合4安打となった。 「結果が出たことにホッとしています。練習でも感覚は良かった。実戦でどうなるかというところ。しっかりバットが振れて、ハードコンタクトが出来ていた。1打席目に(ヒットが)出ると乗ってくる。真っ直ぐを逆方向に逆らわずに弾き返せたのが大きかった」 脳震とうのオニール、左膝痛のディバースと守備に不安を抱える2人がDHに起用され、20日(同21日)のパイレーツで本塁打を放つなど調子を上げていたにも関わらず、先発メンバーから名前が消えた。「プレーヤーなので、もちろん試合に出てナンボだと思います。ただ、自分で左右できないこともある。与えられたポジションで、いい結果を出して、信頼をつかんでいくだけだと思う。一喜一憂せず、まだまだうまくなれると思って練習はやっていたので、いい準備は出来ていました」と淡々と振り返った。 スタメン落ちのうっぷんを晴らすパフォーマンスで本塁生還は3度。今季初、通算5度目となる自己タイの1試合3得点となった。7回ラファエラの左中間二塁打で10点目のホームを踏み、オリックス時代の418得点とメジャー82得点で節目の日米500得点を記録した。 「(野球は)点取りゲームなので、得点はチームにとって大きいこと。打点も大事ですが、得点も大事だと思います」と言いつつ、個人記録に関しては「最後(現役が)終わった時に(考えれば)でいいかな、と思います。通過点ですし、明日も試合がありますし」と意に介さなかった。 吉田がオーダーに入ったレ軍打線は爆発し、21安打17得点で今季最多安打&得点。17―0の大勝は、2003年6月27日(対マーリンズ、25―8)以来21年ぶりの得失点差だった。 「これで、角度がついていけば、(安打になる)確率は上がっていく。ライナー性の当たりを引き続き打っていければいい」。試練の時を乗り越え、一気に上昇気流をつかむ。 ▽レッドソックス コーラ監督「吉田は好打者だ。ただ、この一週間は、こういう事態(ベンチスタート)になった。スイングは速かった」
報知新聞社