『貴公子』 味方なのか? 敵なのか? 息つく暇もなく描かれるあまりにも衝撃的な結末!
ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。4月7日は、3人の監督の“最新作にして最高傑作”と言われる3本をご紹介しました。 その中の1本は、韓国ノワールに燦然と輝くパク・フンジョン監督の最新作『貴公子』。
日本でも大人気、『新しき世界』『THE WITCH/魔女』シリーズで韓国アクション映画の新機軸を打ち出したパク・フンジョン監督の8作品目は、スリルとサスペンス、ユーモアとアクションなど、さまざまなジャンルの楽しさが一度に味わえるアクションノワールの傑作です。
物語はフィリピンから始まります。病気の母の手術代のため、賭けボクシングのボクサーとしてアンダーグラウンドで日銭を稼ぐ青年マルコは、ある日、人伝に一度も会ったことのない父が自分を探していると聞き、父がいる韓国に向かうことに。 その飛行機の中で、突然、自らを“友達”と呼ぶ謎の男“貴公子”に声を掛けられます。不気味に笑う貴公子に恐怖を感じ逃げるマルコでしたが、逃げても逃げても追ってくる執拗な追跡と狂暴ぶりに徐々に追い詰められていきます。 そして、マルコの兄だという男も現れて…そもそもなぜ、存在さえ知らなかった父親がマルコを探し始めたのか? 突然現れた謎の貴公子は一体誰なのか? その真の目的とは? すべてが明らかとなった時、マルコはさらなる危機に見舞われるのです。ひゃ~!
“貴公子”を演じたのは、演劇界でキャリアを積み、ドラマ「スタートアップ:夢の扉」「海街チャチャチャ」でブレイクしたキム・ソンホ。なんとこの作品が驚きの映画デビュー! これまでの爽やかなイメージがガラッと変わりました。 ばっちり決めた髪型とスーツ、笑顔を絶やさないスマートな振る舞いは貴公子そのものですが、どこまで逃げても追ってくるしつこさと、狙った獲物は逃さない冷徹なプロとしてのふるまい、銃撃戦やカーチェース、接近戦とどれも完璧なアクション、相反するユーモラスな振る舞いなど、彼が次に何をするのかが気になる魅力的で魅惑的なキャラクターです。 マルコ役は、1980倍という熾烈なオーディションを勝ち抜いた期待の新人カン・テジュ。ひと月半でボクサーの身体を作り上げました。 他に、コ・アラやキム・ガンウと韓国を代表する俳優陣が意外な演技を魅せてくれます。