ヴィム・ヴェンダース監督、映画『PERFECT DAYS』にちょい役で出演していた 柳井康治氏も3秒登場「助演男優賞ものの歩きを」
俳優の役所広司(68)が26日、都内で行われた映画『PERFECT DAYS』の日本最終上映舞台あいさつに登壇した。 【写真】『PERFECT DAYS』のロングラン上映に感謝を述べた役所広司ら 2023年12月22日に公開となった本作。世界各地で映画賞を受賞し、大きな話題を集め続けた結果、1年以上のロングラン上映となった。企画・プロデュースの柳井康治氏、共同脚本・プロデュースの高崎卓馬氏と一緒に登壇した役所は「まずは本当にこの映画を、きょう見に来てくださってありがとうございます。1年間のロングランの舞台あいさつって僕もやったことないので、何をお話すればいいのか、よくわからないんですけど…。この映画の脚本ができた時に、柳井さんと高崎さんとお会いして、どんな映画になるんだろうという話をしました。その時に柳井さんが『平山さんに世界中の人が会いに来てくれるような映画になるといいですね』とおっしゃった。その言葉から、この映画に対する役作りが始まったような気がしました」と振り返る。今では渋谷の『THE TOKYO TOILET』をめぐるツアーも実現。「もう完璧ですね。パーフェクトです」と笑顔を見せた。 本作の、まだ発見されていない魅力を語ることに。柳井氏は「僕が出てます」と冗談交じりにトーク。劇場にいた何人かは気付いたそうだが、柳井氏は「すごく覚えてるのは、スタッフの方が皆さん優しくて。ほんの数秒、画面横切るぐらいなんですけど『本人役の柳井康治さん入られます!』と言って迎え入れていただいた。『本番スタート、カット』と本当に3秒ぐらいで終わったんですけど『柳井康治さん、オールアップです』と言ってくださって(笑)。花束をいただき、主演俳優ぐらいの扱いをしていただいたのを思い出しました。ぜひ僕の助演男優賞ものの歩きを見ていただきたいですね」と笑顔で再視聴を呼びかけた。 続けて、高崎氏は「もう1個で言うと、ヴェンダース監督も出てます」と報告。こちらは柳井氏より多くの人が気づいていた。高崎氏は「必要以上に長いシーンがあって『これ切ればいいのにな』と思うんですけど、自分が映ってるところは切らないって」と笑わせて「レコード屋さんに映ってます」と明かした。ヴェンダース監督と“俳優”として共演した役所は「大変光栄ですね。結構芝居してますよ。ちょっと後ろ姿ですけど。僕はちゃんと表情見てました」とにこやかに口にしていた。 本作は、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた物語。『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』など、数々の傑作を世に送り出し続けてきたドイツ出身のヴィム・ヴェンダース監督が、役所が演じる主人公の清掃員・平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追う。