林芳正文科相、加計学園問題「信頼回復へ向けやっていく」
3日の内閣改造で文部科学相に就任した林芳正氏が同日夜、文科省で就任会見を行った。林氏は「教育は国としての大事な投資と考えている、しっかりと職員と話をしながら丁寧に一つひとつ仕事を進めていきたい」と抱負を語った。
加計学園の獣医学部新設問題については「文科行政への信頼回復する上では大変大事な案件。信頼回復に向けてしっかりやっていくことがまずは大事だ」と話した。 今後、8月下旬にも文科省の大学設置・学校法人審議会が同学園の申請の審査結果を答申する。それを受けて、林氏は申請を認可するか否かの判断を迫られる。「専門家の皆さんには、なるべく静かな環境で審査をやってもらいたい。その過程については、出来るかぎり透明性をもって丁寧な説明を心がけたい」と話した。 教員の長時間労働問題については「看過できない深刻な状況と認識している」として、「教員の働き方改革は、中教審に特別な部会を設置して具体的に研究を進めることになっている。年末までに緊急対策をとりまとめる予定にもなっている」などと説明した。 教育の無償化については、「一般論として家庭の経済状況に左右されずに希望する教育を受けられるのが大前提」と述べる一方、幼児、小児教育の無償化に向けた取り組みが優先するとの認識を示した。 《略歴》林芳正(はやし・よしまさ) 東京大卒、米ハーバード大学ケネディ行政大学院修了。会社員、大蔵相政務秘書官、議員政策秘書、大蔵政務次官、内閣府副大臣、防衛相、経済財政政策担当相、農水相。56歳。山口県選出、参院当選4回。 (取材・文:具志堅浩二)