日本一詳しい「FIM Eエクスプローラー」現場レポ! 電動バイクの新レース、HRCだけでなく全マシン・全チームを解説!
2023年から始まった電動バイクの新しいレース「FIM Eエクスプローラー」
2024年2月15~16日、大阪府の万博記念公園で「FIM Eエクスプローラーワールドカップ」の開幕戦が行われた。 このレースは2023年から始まったFIMの新しい電動バイクの競技で、電動オフロードバイクを使い、男女ペアで1チームを編成。合計8チーム16人が市街地などの舗装路と障害物の設けられた未舗装路を男女別に走って、総合ポイントで勝敗を競う世界選手権だ。 初年度はフランス、オランダ、中国などの電動マシンが投入され、その中で日本チームのMIEレーシングが初代チャンピオンを獲得している。 【画像16点】日本製、スペイン製、中国製、オーストラリア製……各国の電動オフロードバイクが太陽の塔をバックに大決戦! そして、2年目となる今年は開幕直前にHRCによるファクトリー参戦が発表され、日本メーカーの初参戦が大きな注目を集めていた。 マシンは2023年の全日本モトクロス選手権関東大会にテスト参戦したものから改良を加えたCR ELECTRIC PROTO(シーアール・エレクトリック・プロト)を使用し、男性ライダーにはHRCのダカールライダー、トーシャ・シャレーナ(スペイン)、女性ライダーにはイタリアモトクロス選手権やイタリアンエンデューロ選手権で何度もチャンピオンを獲得しているフランチェスカ・ノチェラ(イタリア)を起用。
マシンは「ハイパーバイク」と「GT」の2種類がある
そもそも、このEエクスプローラーで使用するマシンは「ハイパーバイク」と「GT」の2種類がある。 「ハイパーバイク」とはフルサイズのモトクロッサーと同様のサイズで、プロトタイプ。バッテリー容量6Kwh以下、車重113kg以上、ホイールベース1470mm以上という規格となっている。 「GT」はそれよりも軽量・コンパクトで市販車ベース。バッテリー容量5Kwh以下、車重85kg~112kg、ホイールベース1325~1430mmという規格だ。 ただし、どちらも出力制限はなく、レースでのカテゴリー分けもない。 今回のレースでは、ハイパーバイクはホンダ CR ELECTRIC PROTOとスタークVERG(スペイン)、GTではKTM フリーライドE、サーロン(中国)、カオフェンFX(中国)が登場。さらに参戦チームやライダーなど国際色豊かで興味深いものとなっている。