デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』4Kリマスター版、8月2日より公開決定
デヴィッド・リンチが監督を務めた『デューン/砂の惑星』4Kリマスター版が、「テアトル・クラシックス ACT.4」として8月2日よりシネ・リーブル池袋ほかにて全国順次公開されることが決定した。 【写真】デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』場面写真(複数あり) 誰もが知る不朽の名作や、密かに人気を博す隠れた傑作を、東京テアトルのセレクションで贈るスペシャル・プログラム「テアトル・クラシックス ACT.4」。新たにカルト的人気を誇るリンチ版『デューン/砂の惑星』4Kリマスター版の公開が決定した。 SF界の金字塔フランク・ハーバートの長編小説を、リンチ監督が独自の映像美学で映画化した本作。主演には、『ツイン・ピークス』のデイル・クーパー役で知られるカイル・マクラクランを迎えた。しかし、最終的な編集権がスタジオ側にあったことから勝手な編集が施され、出来上がった映画はリンチにとっては不本意なものになったという逸話もある。 当初は、1971年に『猿の惑星』の映画プロデューサー、アーサー・P・ジェイコブスが原作小説の映像化権を獲得し、企画が進められようとしていたが、企画初期の1973年に急死したため、プロジェクトは日の目を見ずして消え去った。その後、『エル・トポ』のアレハンドロ・ホドロフスキーの手によって映画化を進めていたが、原作小説の濃密さを徹底して反映させようとしたため、上映時間が12時間を超え、その的外れなスケールゆえ資金面の理由から撮影開始に至ることなく挫折した。そして近年、ティモシー・シャラメを主演に迎え、『メッセージ』や『ブレードランナー 2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によってリメイクされ、『デューン 砂の惑星PART2』が3月15日より全国公開となる。 リンチ版『デューン/砂の惑星』は、巨額の製作費を回収できず赤字となったが、今では映画ファンのあいだでカルト作として崇拝されている。砂虫(サンド・ウォーム)の恐ろしい造形や、登場人物の醜悪な容姿、そして未知のクリーチャー的なキャラクターたち。全盛期を迎えつつあったリンチワールドが詰め込まれた作品であり、細部にまでこだわったリンチが生み出す独特のイメージにも注目だ。
リアルサウンド編集部