北陸新幹線の新駅を一足早く満喫 福井駅と敦賀駅で内覧会、市民ら1440人開業向けワクワク
3月16日の北陸新幹線の福井県内開業まで2カ月を切る中、ほぼ完成した福井、敦賀両駅舎で1月20日、一般向け内覧会が開かれた。訪れた市民らが真新しいホームや、訓練運転で乗り入れた新幹線車両「W7系」を写真に収め、開業への期待感を高めていた。 【写真】訓練運転でホームに入ってきた新幹線車両に集まる参加者 内覧会は県と各駅の地元市が共催し、JR西日本金沢支社や鉄道建設・運輸施設整備支援機構が協力している。計約1440人の市民が参加した。 ■県産材や和紙ふんだん使用…コンコースなど興味津々 福井駅舎では約850人が参加。笏谷石のレリーフが置かれ、内装に県産材や和紙が使われたコンコース、木調の天井ルーバーやタイルなどを取り入れたホームを自由に見学した。市内の男性会社員(47)は「きれいで新しい駅舎を見て、わくわく感が高まる」と笑顔を見せた。 ホームの安全柵のガラス面には一乗谷朝倉氏遺跡や紅葉に染まる九頭竜湖などの写真があしらわれた。市内の男性(74)は「インバウンド(訪日客)をはじめたくさんの人が訪れ、福井が盛り上がるはず」と期待した。 ■日本一高い駅舎“敦賀要塞”を体感 整備新幹線では日本一の高さ37メートルを誇る敦賀駅舎。2階乗り換えコンコースの延長200メートル、乗り換え改札機19台、76段の階段といった日本一もあり、内覧会に参加した約590人は、鉄道ファンから“敦賀要塞”とも呼ばれる巨大駅舎を存分に楽しんだ。 コンコースでは、北前船の帆をイメージした天井を見上げたり、敦賀まつりの山車を彩る水引幕のガラスパネル前で記念撮影したりする姿が見られた。敦賀市の男性(74)は「予想以上に広く、今までの敦賀駅と比べると“別世界”」と驚いていた。 新幹線ホームには訓練運転中の車両が停車しており、「初めて見た」と歓声が上がった。ホームの中央付近は一面がガラス張りで、多くの人が市街地や敦賀湾に見入っていた。
福井新聞社