いすみで撮影した映画「Spirit World」 東京国際映画祭で上映
いすみ市内で撮影された映画「Spirit World(原題)」(エリック・クー監督)が10月29日、第37回東京国際映画祭で上映された。(外房経済新聞) 【写真】市内の海岸で今年1月に撮影が行われた(写真提供=いすみ市) フランス、シンガポール、日本の国際共同製作となる同作品。主演はカトリーヌ・ドヌーヴさん。竹野内豊さん、堺正章さん、風吹ジュンさんらが共演している。今年の釜山国際映画祭ではクロージング作品に選ばれ、東京国際映画祭ではガラ・セレクション部門作品として上映された。 撮影には「いすみロケーションサポート」が協力した。同団体は2015(平成27)年からロケの誘致を行っており、これまでもドラマや映画など数多くの撮影支援を行ってきた。同作はサーフィンを取り巻く文化が要となっており、同市のサーフィンの歴史に目を付けた製作陣が2023年7月にいすみ外房フィルムコミッションに相談し、8月に訪問した後、9月に市内での撮影が決定した。ロケ誘致の際には、同団体がロケハンに同行してイメージに合致する場所の紹介や歴史文化などを伝えた。 同市内での撮影は今年1月に行われ、いすみロケーションサポートのほか市内事業者が協力。撮影期間中には、大原高校の生徒が教育活動の一環として撮影支援のボランティアとして参加するなど、製作陣と地域との接点も設けた。撮影は、いすみ市内の海岸沿いなどで行われた。 映画祭にはいすみ市長や市内事業者らが駆けつけた。上映後、太田洋いすみ市長は「いすみ市内の風光明媚(めいび)な景色が作品を彩っていた。同作では一人一人を尊重した境界のない世界が繰り広げられている。いすみ市の気質とも重なる部分があるので、国内外へこの魅力を伝える懸け橋となってほしい」とあいさつした。 撮影に協力した久我司さんは「今の時代にふさわしい素晴らしい作品だった。多くのシーンが市内で撮影され、ロケのまち・いすみ市が世界中に知られる第一歩となるのでは。ぜひ多くの方に見てもらいたい」と話し、日本での公開を待ち望んだ。 同作は2月にフランスで公開し、日本でも来年の公開を予定する。
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