オリーブオイルの価格が2倍に!? 高騰のワケは世界の異常気象 “負の連鎖”を断ち切るには…?
連鎖する世界の異常気象 日本も人ごとではない…
こうした事態に、スペインのカタルーニャ州政府は干ばつによる非常事態を宣言。一部の町では住民に節水を呼びかけています。町の中心部にある公園の噴水にも水はなく、完全に干上がっていました。 町から配布された節水を呼びかけるチラシには、庭に水をまくことや、自宅で洗車することを禁止し、1人あたりの水道使用量は90リットルを推奨。違反者を見つけたら市役所や警察に通報ができ、罰金まであるのです。
スペインの干ばつはこれほどまでに深刻化していますが、専門家は日本も人ごとではないと指摘します。 三重大学 異常気象を研究 立花義裕教授: 「ヨーロッパで偏西風が激しく蛇行すると、日本も一緒に蛇行する。日本付近も寒い暑いの極端な気象が起きやすくなる」 偏西風は通常ほぼまっすぐ流れて、北が寒く、南が暑くなりますが、近年これが大きく蛇行。砂漠の気候がスペインにまで広がり、雨が降りにくくなったといいます。これには、地球温暖化の可能性も指摘されています。 この蛇行は日本でも起きていて、暖冬や猛暑、大雨をもたらすなど、世界の異常気象は連鎖しているのです。 三重大学 異常気象を研究 立花義裕教授: 「猛暑は災害みたいなものですね。災害を起こしているのは地球温暖化が一因であれば人為でもある。つまり我々は加害者であるかもしれません」
“負の連鎖”を断ち切るため一人ひとりが小さな活動を
異常気象を食い止める対策が求められる中、町の人たちはどんな暮らしをしているのでしょうか。 町を歩いていると、庭の池に水を流している家がありました。この家のジョルディさんに話を聞いてみると、家に雨水を貯めるシステムがあるといいます。 自宅にお邪魔して見せてもらうと、屋根から雨どいをつたい雨水を貯められる仕組みになっていました。以前から干ばつに備えて設置したといいます。他にも、水と空気を混ぜることで節水できる蛇口をつけたり、水圧自体も下げたりしているそうです。
ジョルディさん: 「私は人類が自滅の道を進んでいるような気がします。でも奥さんはそんなに悲観的にならないでといいます。小さな活動かもしれませんが、それが集まれば(異常気象に対して)効果は出るはずです」 深刻さを増す異常気象。今できる限りの対策を始め“負の連鎖”を断ち切らなければなりません。