ギャレー跡地は広々 特集・ANA新ブランドAirJapan 787-8初号機
FSC(フルサービス航空会社)の全日本空輸(ANA/NH)、LCC(低コスト航空会社)のピーチ・アビエーション(APJ/MM)に続くANAグループ第3のブランド「AirJapan」が、1路線目となる成田-バンコク(スワンナプーム)線を2月9日に開設した。 【写真】AirJapanの787の客室や外観 ANAの国際線のうち、アジア・リゾート路線を担うエアージャパン(AJX/NQ)がAirJapan便も運航。ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の航空会社3社の中で、ANAブランド便も運航するエアージャパンが、FSCとLCCの長所を併せ持つブランドとして、2路線目の成田-ソウル(仁川)線、3路線目の成田-シンガポール線を4月までに開設していく。 機材はボーイング787-8型機で、座席数はエコノミークラスのみの1クラス324席。シートピッチは海外のFSCのエコノミークラスと同等の32インチ(約81センチ)で、東南アジアのLCCで主流の28-29インチより広くした。ANAの国際線用787は34インチ、国内線用は31インチで、グループ内では中間のピッチとなる。 深めのリクライニング、Type-AとType-Cに対応した充電用USB端子、タブレットホルダーを用意するが、個人用モニターは未設置。機内Wi-Fiサービスによるインターネット接続は有料だが、機内限定の動画コンテンツなどは無料提供する。 ANA仕様の客室ではL2-R2ドア付近にあったバーコーナーと、L3-R3ドア付近の中央ギャレー(厨房設備)は撤去し、座席を設置するスペースに充てた。 L2-R2ドア付近にはパーティションがあり、最前方「Aコンパートメント」と、L2-R2ドアからL3-R3ドアまでの「Bコンパートメント」を区切っているが、L3-R3ドア付近は何もなく、「Cコンパートメント」最前方30列目の座席は足もとがかなり広い。 ブランドカラーは「藍色」と「曙色」の組み合わせで、藍色は藍染めから「丁寧な技法」、曙色は春の日の出の色として「心地よい暖かさ」を表現した。 AirJapan仕様の787-8は、2025年度までに6機体制とする計画で、すべてANAが運航していた機体を改修。2月9日に就航した初号機(登録記号JA803A)に続き、2号機(JA801A)は4月に受領する見込み。
Tadayuki YOSHIKAWA