【日本シリーズ2024】「これぞエースのピッチング!」 森福允彦が語った東克樹とスチュワートの違い
── 本拠地初戦に敗れましたが、対戦成績は2勝1敗でまだ勝ち越しています。ソフトバンクにとっては、そこまでダメージの残る試合ではない? 森福 ホーム初戦で負けたのは、ダメージが残るというより、嫌な感じではあると思います。ソフトバンクは第2戦に勝ちましたが、5回以降はひとりもランナーを出していない。そして第3戦は10安打を放ちましたが、得点は初回の1点だけ。流れとしては、嫌な展開ではあるんです。敵地で連勝したことで、一気にソフトバンクが押し切るんじゃないかという雰囲気がありますが、決していい流れではないことは間違いないです。だからこそ、第4戦はものすごく大事な試合になります。 ── DeNAとしては、1勝したことでいい雰囲気のまま第4戦に臨めそうでしょうか。 森福 本拠地で連敗を喫しましたが、1本出ていればわからない展開に持ち込んでいましたし、DeNAらしさは十分発揮できていたと思います。第3戦にしても序盤、中盤、終盤にしっかり得点を奪っている。第4戦で勝利すれば、DeNAの流れになる可能性は大いにあると思います。 ── 第4戦の見どころはどこになると思いますか。 森福 ソフトバンクは4番の山川穂高選手が打てるかどうか。シーズンも彼の打棒で勝ってきたわけですから、勝負どころで山川選手に一本出ると、ソフトバンクは優位に試合を進められると思います。DeNAは細かいミスをどこまで減らせるか。守備だけでなく、走塁、バントなど、記録に表れないものも含め、結構ミスが目立っています。言い換えれば、ミスをなくせばもっと自分たちのペースで試合を進められていたかもしれません。DeNAは第4戦に勝てば、再び本拠地に戻れるわけです。モチベーションは高いと思います。 森福允彦(もりふく・まさひこ)/1986年7月29日、愛知県生まれ。豊川高からシダックスに進み、2006年の大学・社会人ドラフトでソフトバンクから4巡目で指名され入団。10年頃から中継ぎ投手として頭角を現す。11年にはセットアッパーに定着し、チームの日本一に貢献。13年にはWBC日本代表に選出。16年オフにFAで巨人に移籍。19年に現役を引退した
スポルティーバ●文 text by Sportiva