ヤサイマシマシ「これ以上は勘弁」二郎系ラーメン店 野菜高騰続き危機感マシマシ スーパーも困惑
山陰中央テレビ
全国的に高騰している野菜の価格。中でもキャベツとブロッコリーは、天候不順などの影響で、店頭価格が例年と比べて2倍から3倍ほどにまで高騰しています。この高値はいつまで続くのでしょうか。 松江市内のスーパーを取材してみると…。 坂西美香アナウンサー 「こちら野菜コーナー、見てみますとキャベツ1玉380円。そして2分の1カットでも198円など、なかなかな高値となっています」 22日の販売価格は、キャベツ1玉380円、2分の1カットで198円、4分の1カットが108円で、例年と比べ約2倍の価格になっています。その原因は…。 イオンスタイル松江・小倉通彰店長 「これまでの天候不順もある。出来高がちょっと少ないということで、値段が上がっています」 野菜の卸売市場・松江合同青果によると、キャベツ1キロの卸値は、例年だと150円ほどですが、春の大型連休中は600円~700円と約4倍にまで高騰。前の週の終わりごろから落ち着いてきているものの、それでも300円前後で推移しているといいます。ほかにもブロッコリーも高値に。この店では、例年と比べると100円ほど高い1個298円で販売されています。 坂西美香アナウンサー 「こうした野菜の価格高騰を受けて少しでも家計の負担を減らそうと、キャベツの千切りパックや冷凍野菜の売れ行きが伸びているということです」 来店客 「少量で売っている野菜とかもあって、傷ませてしまうというのももったいないので、使い切りの野菜とかカット済みの野菜とか、あとは冷凍の野菜も見たり工夫したりしながらやっています」 売れ行きが伸びているのが、影響をすぐ受けにくいカット野菜と冷凍野菜。中でも千切りキャベツは、大手メーカーが契約農場で栽培していることから安定的に供給でき、価格の変動がほとんどないということです。この店では、カット野菜の仕入れ量を通常よりも増やして需要に対応しています。毎日の食卓に欠かせない野菜。 松江合同青果によると、特に高値となっているキャベツは、現在九州や愛知産のものが主流ですが、群馬や長野産のものが入ってくる6月ごろには値段が落ち着くとみています。 飲食店も野菜価格の高騰に打撃を受けています。米子市のラーメン店では…。 岡本楓賀アナウンサー 「シャキシャキの野菜と麺と濃厚なスープが絡み合って、食べ応え抜群です」 豚骨スープに太麺、その上にキャベツともやしが山盛りトッピング。いわゆる「二郎系ラーメン」を提供するこちらの店では、野菜をいくら追加しても無料とあって、毎日大量のキャベツを消費しています。 今を粋ろ・山花明店長 「10キロくらい。普通サイズで8玉~10玉くらい。うちは無料トッピングで、野菜を増したりというのが醍醐味なので、このくらいやらないとお客さんが満足しない」 野菜を通常の6倍にした「ヤサイマシマシ」を注文するお客さんの中には、店側もやや困惑する要望も…。 今を粋ろ・山花明店長 「キャベツだけという人もいる。なるべくお客さんの気持ちに応えてあげたいので、ある程度揃えている」 しかし気持ちだけでは限界が…。 Q今キャベツだけと言われたら? 「しんどいですね」 思わず本音がこぼれます。キャベツは地元業者から年間契約で仕入れているということで、まだ店舗としての影響は出ていないということですが、危機感を募らせています。 今を粋ろ・山花明店長 「(価格高騰は)小麦粉から始まって麺が上がって、肉が上がって、今回野菜だったので、正直現状の単価をそのまま維持して今のクオリティのままお客さんに届けたいという気持ちが強いので、これ以上は正直勘弁してほしい」 二郎系ラーメンに欠かせない「キャベツ」。お客さんも店側も価格高騰に気を揉んでいます。
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