シュート26本を放ち5得点 帝京長岡が開志学園JSCを5-2で撃破し全国へ
11月12日、第102回全国高校サッカー選手権新潟予選の決勝がデンカビッグスワンスタジアムで行われ、2大会ぶり10度目の優勝を狙う帝京長岡が、9大会ぶり2度目の優勝を狙う開志学園JSCを5-2で破った。 【フォトギャラリー】帝京長岡 vs 開志学園JSC 【フォトギャラリー】帝京長岡 vs 開志学園JSC 最初にチャンスを迎えたのは開志学園JSC。前半11分、右FW阿部日夏太(2年)が後方からのロングフィードに抜け出して中央にグラウンダーのクロス。フリーで走り込んだFW小谷野叶(3年)が右足ダイレクトで合わせるが、これは帝京長岡GK小林脩晃(2年)が好セーブでしのぐ。ピンチを脱した帝京長岡は1分後、右MF原壮志(3年)がファーサイドにふわっとしたクロス配球。これをFW新納大吾(2年)が頭で合わせ、先制に成功する。 攻勢を緩めない帝京長岡は次々とゴールを襲う。先制点から2分後、細かいパスワークで中央を突破し、最後は新納が右足シュート。15分には右サイドをえぐった原のクロスから再び新納がダイビングヘッドで狙う。この2本のシュートは開志学園JSCのGK蒲澤海翔(3年)がビッグセーブで阻止。16分にはDF内山開翔(3年)の右CKをDF高萩優太(3年)が頭で合わせるが、これも開志学園JSCの守護神がセーブし、追加点は許さない。 反撃に出る開志学園JSCは25分。ロングパス1本で敵陣深くに進入し、こぼれ球を拾った左FW浅井夏輝(3年)がミドルシュート。だが、これは帝京長岡GK小林が横に飛んでキャッチする。スコア1-0のままジリジリとした時間が続いた30分。帝京長岡は内山の右CKのこぼれ球を高萩が押し込み、リードを2点に広げて前半を終える。 後半も帝京長岡ペース。46分、新納のパスに抜け出したFW堀颯汰主将(3年)が右足で流し込み3-0。54分には左サイドを駆け上がったDF池田遼(2年)のラストパスを新納が右足インサイドでこの日2点目を決め、4-0とする。帝京長岡はその後、ベンチ入りした2年生を次々とピッチに送り込む。一矢報いたい開志学園JSCは準決勝で決勝点を決めたFW中家一優(3年)を投入。すると69分、中家が同じく途中出場のMF内田皓太郎(3年)のラストパスから左足を一閃(いっせん)。1点を返す。 だが、78分。開志学園JSC陣地でボールを奪った帝京長岡MF山村朔冬(3年)が相手GKの頭上を越す超ロングシュートを沈め、リードを再び4点差に広げる。終了間際、前線に攻め上がった開志学園JSCのDF小林和歩(3年)が左足シュートをねじ込むが、最終スコア5-2で帝京長岡が優勝を決めた。 帝京長岡は組織と個を融合させた攻撃力で他を圧倒し、初戦の3回戦から5試合で30得点をマーク。この日もシュート26本を放った。全国選手権への切符を勝ち取った堀主将はホッとした表情を見せながらも、「選手交代後に失点が重なった。(途中出場の)2年生がもっとゲームになじめるようにフォローしなくてはだめ。全国は1点が勝負を左右する。全員で攻守をもっと磨きたい」と反省を口にした。2得点1アシストの新納は「ゴールとく役割を果たすことはできた。全国でもゴールへ向かう部分で貢献したい」と話した。過去2大会で全国4強まで勝ち上がっている帝京長岡は、10度目の挑戦で県勢初の日本一を目指す。