「命に関わる現場でそんな服…」の批判も 看護師とロリータモデルの二刀流・青木美沙子(40)「大人でも姫になれる」ことに覚えた衝撃
青木さん:学校を卒業後、看護師として大学病院に5年勤務しました。看護師の仕事は夜勤もありますし、とても忙しく、割合にすると看護師が8でロリータモデル2くらいで、モデルの仕事はほとんどできなかったです。時間の合う休みの日にだけ撮影に参加していました。あと、ブログでロリータファッションについて発信するくらいでした。 看護師として働いてお給料をもらえるようになり、洋服はたくさん買えるようになったので、それは嬉しかったですね。ロリータファッションって値段が高い服が多くて、学生の私がどんどん買えるようなものではありませんから…。きちんと全身コーデをすると、一着10万円になることもあるんです。
■常勤の看護師を辞めてロリータの普及に注力 ── 今のようにロリータのお仕事がメインになっていったきっかけはなんですか? 青木さん:25歳のときに日本の外務省から「カワイイ大使」に任命されたことです。「カワイイ大使」とは、世界に日本のポップカルチャーであるロリータを発信する広報大使で、海外で開催されるイベントに参加する必要があります。1回の海外のイベントに参加すると、だいたい約1週間は拘束されます。病院で看護師として勤務しながら大使を務めることは無理でした。
いろいろと悩んだのですが、「カワイイ大使」に声を掛けていただいたのは、病院で看護師として働いてちょうど5年経った頃。そろそろ新しいこともしたいと思っていた頃でもあったので、常勤で働くのは辞めて「カワイイ大使」のお仕事を受けることにしました。 活動を続けていくことで仕事が徐々に広がってきて、最近はありがたいことにさまざまなファッションブランドのプロデュース業のお仕事も多くいただくようになりました。今はロリータのお仕事のほうがメインになりつつあります。
── プロデュース業とはどのようなことをしているのでしょうか? 青木さん:いくつかのブランドとコラボをしています。なかでも印象深いのはファッションブランド「しまむら」さんとの仕事。値段が高く、若い子がなかなか買いづらいロリータファッションを、プチプラで買えるように開発していきました。洋服はもちろん、バッグ、寝具、家具などさまざまなジャンルの商品を販売し、ロリータの認知度を世間に広めることができたのではと思っています。