錦織圭と坂本怜の16歳差コンビは第1シードに接戦で敗れる。錦織は「この経験を生かしてほしい」と18歳坂本に期待[木下グループジャパンOP]
錦織圭/坂本怜は第1シードに惜敗「木下グループジャパン・オープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)の大会初日となった9月25日、男子ダブルス1回戦にワイルドカード(主催者推薦)で出場の錦織圭(ユニクロ)と坂本怜(IMG)の16歳差コンビが登場。第1シードのナサニエル・ラモンズ/ジャクソン・ウィズロー(アメリカ)に7-6(6)、4-6、[6-10]の逆転で敗れた。 【動画】錦織圭/坂本怜は第1シード撃破にあと一歩届かず マッチハイライト 今大会に6年ぶりに出場となった34歳の錦織と、今年の全豪オープンを制すなどジュニア世界ランク1位に輝いてプロ転向したばかりの18歳の坂本。 プロデビュー戦となった今大会シングルス予選1回戦では、「夢の舞台だった」がゆえに頭が真っ白になったという坂本だったが、この日は同じ盛田正明テニス・ファンドのサポートを受けてIMGアカデミーでトッププロへの道を歩んだ先輩である錦織の頼れる背中についていき、実力のあるアメリカペアに競った戦いを見せた。 相手は今季4度のタイトルを獲得し、全米オープン4強の第1シード。実績のあるペアに対して、錦織は「僕らは相手のリアクションがうますぎて、スーパーびっくりした。特に彼(坂本)は感じたことのない、いつもなら決まっているショットが返ってきたりしたと思う」と難しかったと語りながらも目の前の一球に食らいついた。 第1セットでは1ブレークダウンの場面から追いつくと、タイブレークを制してセットを奪う。しかし、ネットでの球際の強さで上をいったアメリカペアに第2セット、そして10ポイントマッチタイブレークでリードを奪うことができずに惜しくも敗戦。相手の穴を突く錦織のショット、時速200キロを超える豪快なサーブと鋭いリターンを放つ坂本に、観客は沸いたがあと一歩届かなかった。 「初めて2人でペアを組んで、どうなるかもわからない中にしてはかなり良かったんじゃないかと思う。(坂本)怜もスーパーショットがありましたし、サーブとリターンが良くて、リアクションも良かった」としながらも悔しさをにじませた錦織。坂本も「負けてしまったんですけど、僕の夢の、憧れの選手とこういう舞台で試合ができて、まず楽しかったというのが第一」と語ったが、「スコアが惜しかったので勝ちたかったな」と振り返った。 シングルス予選と同様に、この日も「危うく(頭が)真っ白になりかけた」とする坂本だが、第1ゲームでサービスキープして「グレーぐらいにはなった」という。錦織は、「日本でやるのは特別だと思うので、この経験を生かしてほしい。日本でのプレーやデ杯のより緊張する場面で自分の力を出せるようにしてほしいなと思う。これからチャレンジャーやフューチャーズを回り初めて、メンタルも徐々についてくると思うので楽しみな選手。いつ爆発してもおかしくない」と期待を寄せた。
Tennis Classic 編集部