ヒガンバナや「難攻不落」をアピールする長谷堂城の御城印＝山形市

　山形市は、山形城主の最上軍と上杉軍が激戦を繰り広げた、同市本沢地区にある長谷堂城の「御城印（ごじょういん）」を作った。来訪の記念品として、“北の関ケ原”と呼ばれる慶長出羽合戦の決戦の地を広くＰＲしていく。 　長谷堂城は山城で標高約230メートル、南北約670メートル、東西約400メートルある。山腹には敵の侵入を防ぐ土手・土塁（どるい）や人工的に斜面を削った切岸（きりぎし）などの防御設備が施されている。最上義光が上杉景勝の重臣直江兼続の猛攻に耐えた堅城と称されている。現在は公園として整備され、長谷堂合戦ボランティアガイドの会が観光客をもてなしている。 　市は長谷堂城を活用した地域振興と認知度アップを図ろうと制作した。名所にもなっているヒガンバナを背景に用い、最上家の家紋と「難攻不落」の城をアピールしている。9月28日に長谷堂城跡公園で御城印のお披露目イベントが行われた際には県外から足を運ぶ人もおり、すでに200枚ほど売れたという。千部を印刷し、増刷も検討している。

　市の担当者は「長谷堂城を知ってもらい、山形を訪れるきっかけにしてほしい」と話している。1枚300円で、近くの「ファミリーマート＋全農ふれあい広場もとさわ店」で扱っている。