仲野太賀、映画賞審査員務め再確認「やっぱり映画ってすてき」 国連職員制作の映画に太鼓判「日本映画界に新しい風を吹かせて」
俳優の仲野太賀(55)が20日、都内で行われた『第46回ぴあフィルムフェスティバル2024』のメインプログラムであるコンペティション『PFFアワード2024』の表彰式に出席。同コンペティションの最終審査員として名を連ね、表彰式ではプレゼンターを務めた。 【写真】胸元に花を刺し、ジャケット姿で登場した仲野太賀 仲野は「審査員特別賞」を受賞した『END of DINOSAURS』のプレゼンを担当。「個人的にはめちゃくちゃ好きでした。本当に面白かったです」と大絶賛し、「せりふのためのせりふというより、ため息のような個人的な実感のこもっているせりふが多かったのが印象的でした。日本に対するシニカルな批評性も垣間見えたのが個人的には今とるべき映画になっていると思いました」と熱い思いを語った。「個人的には、長編作品を早く見たいという思いでいっぱいです。日本映画界に新しい風を吹かせてください」とエールを送った。 賞を受け取ったKako Annika Esashi氏は「うれしいですね」と笑顔に。「国連で働く中で、すごくフラストレーションがたまる中で作った映画です」と紹介した。 また、審査員らが重ねて落選経験を語る中、『PFF』関連作品のオーディションに落ちた経験があると明かした仲野は「あの時の悔しい気持ちを胸に頑張ってきたので、きょうという日が来たのかなと思います」としみじみ。「映画に対する情熱と愛と表現を貫きたい気持ちで見ているだけでパワーをもらえました。監督のキラキラした表情を見ると、やっぱり映画ってすてきだなと改めて思いました。映画でお会いできる日を楽しみにしています」と期待を込めた。 最終審査を担当したのは仲野のほか、小田香氏(フィルムメーカー/アーティスト)、小林エリカ氏(作家/アーティスト)、高崎卓馬氏(クリエイティブ・ディレクター/小説家)、吉田恵輔(映画監督)氏で、同イベントにも出席。今回は、692本の応募作品があった。 【受賞作品一覧】 ■『PFFアワード2024』入選 ※作品名五十音順。年齢、職業(学校名)は応募時のもの。 『I AM NOT INVISIBLE』監督:川島佑喜(21歳/東京都出身/武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科) 『アイスリンク』監督:王紫音(23歳/中国出身/清華大学美術学院) 『秋の風吹く』監督:稲川悠司(26 歳/愛知県出身/フリーター) 『あなたの代わりのあなた展』監督:山田遊(28歳/東京都出身/劇団主宰) 『Into a Landscape』監督:山中千尋(30歳/兵庫県出身/東京藝術大学大学院 映像研究科 アニメーション専攻) 『END of DINOSAURS』 監督:Kako Annika Esashi(26歳/アメリカ出身/国連職員) 『季節のない愛』監督:中里有希(22歳/山形県出身/東北芸術工科大学 デザイン工学部) 『鎖』監督:杜詩▼(25歳/中国出身/武蔵野美術大学大学院 映像・写真コース/▼=王+其) 『これらが全てFantasyだったあの頃。』監督:林真子(27歳/兵庫県出身/会社員) 『さようならイカロス』監督:田辺洸成(20歳/福岡県出身/青山学院大学 総合文化政策学部) 『さよならピーチ』監督:遠藤愛海(22歳/静岡県出身/京都芸術大学 芸術学部 映画学科) 『サンライズ』監督:八代夏歌(18歳/愛知県出身/愛知県立旭丘高等学校 美術科) 『正しい家族の付き合い方』監督:ひがし沙優(14歳/大阪府出身/中学生) 『ちあきの変拍子』監督:白岩周也、福留莉玖(18歳、17歳/鳥取県出身/米子工業高等専門学校 放送部) 『チューリップちゃん』監督:渡辺咲樹(22歳/宮城県出身/東北芸術工科大学 デザイン工学部) 『分離の予感』監督:何英傑(25歳/中国出身/武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科) 『松坂さん』監督:畔柳太陽(25歳/愛知県出身/フリーター) 『よそのくに』監督:尾関彩羽(21歳/愛知県出身/名古屋学芸大学 映像メディア学科) 『わたしのゆくえ』監督:藤居恭平(32歳/滋賀県出身/会社員) ■観客賞 『あなたの代わりのあなた展』監督:山田遊 ■映画ファン賞 『ちあきの変拍子』監督:白岩周也、福留莉玖 ■エンタテインメント賞(ホリプロ賞) 『さよならピーチ』監督:遠藤愛海 ■審査員特別賞 『これらが全てFantasyだったあの頃。』監督:林真子 『END of DINOSAURS』監督:Kako Annika Esashi 『松坂さん』監督:畔柳太陽 ■準グランプリ 『秋の風吹く』監督:稲川悠司 ■グランプリ 『I AM NOT INVISIBLE』監督:川島佑喜