ドラフトで指名された富士大の選手たち。左から長島、渡辺、安徳、麦谷、佐藤、坂本で記念撮影（撮影・浜本神威）

＜プロ野球ドラフト会議＞◇24日 　「プロ野球ドラフト会議supported by　リポビタンD」が24日、都内で開催された。北東北大学野球連盟の富士大（岩手）からは、オリックスの1位の麦谷祐介外野手（4年＝大崎中央）ら、育成を含めて6人が指名された。 　　　◇　　◇　　◇ 　ドラフト祭りだ！　富士大はドラフト候補7人のうち6人が指名され、歓喜の1日となった。 　広島が2位で佐藤柳之介投手（4年＝東陵）、4位で渡辺悠斗内野手（4年＝堀越）を指名し交渉権を獲得した。名前を呼ばれた瞬間、佐藤はチームメートがすぐ後ろで大騒ぎする中、「まさかこのタイミングで…すごくうれしいです」と目を見開いた。広島の印象を聞かれ「ファンの方が明るいという印象があります。伝統のある球団さんの一員になれることはすごくうれしいこと」。支配下指名が終わった後も実感が湧かない様子だったが、気持ちはしっかりとプロの世界に向いていた。 　隣に座っていた麦谷がオリックスの外れ1位で名前を呼ばれ、3巡目で少し離れた安徳が、4巡目で渡辺が、立て続けに指名された。佐藤は「麦（谷）が最初に選ばれて、本当にすごいなって。安徳もソフトバンクに選ばれて、違うリーグなんですけど交流戦で戦う、投げ合うことがあったらやっぱり負けたくない。プロの世界でも切磋琢磨（せっさたくま）してやっていければいいなと思います」。 　渡辺とは同じ球団になった。渡辺が「同じ大学からプロの同じチームとても感動しますし、楽しみです」と語れば、佐藤は「2人で頑張っていきたい」と決意の表情を浮かべた。富士大と同じ、赤色のユニホームに袖を通し、プロの世界でも日本一を目指していく。【浜本神威】 　○…麦谷はオリックスに指名された瞬間、頬を膨らませ一息。安堵（あんど）の表情を浮かべると、志望届を提出した6人とグータッチをかわした。ルーキーイヤーの目標は開幕1軍だ。走攻守の3拍子がそろい、広角に打ち分ける技術も持ち合わせるスラッガーは「小さい頃からプロ野球に触れてきて、夢や感動を与えてもらったので、次は自分が少年、少女や応援してくれるファンの皆さまに夢や感動を与えたいです」と口にした。 　▽巨人育成1位富士大・坂本　指名してもらえただけでうれしいことですが、まだまだこれからやっていかなきゃいけないので、長く続けられる選手になりたいです。 　◆富士大から6人　富士大から6人（支配下4人、育成2人）が指名された。過去に支配下だけの大量指名は77年法大など4チームの5人が最多。育成を含めた大量指名では昨年の四国IL徳島も6人だった（支配下、育成3人ずつ）。 　◆1チーム大量指名　昨年まで同一年に同じチームから大量指名があったのは5人が最多（独立リーグからの指名を除く）。77年法大（江川卓、金光興二、袴田英利、植松精一、島本啓次郎）91年東北福祉大（斎藤隆、作山和英、浜名千広、伊藤博康、金本知憲）00年プリンスホテル（大沼幸二、伊達昌司、長崎伸一、水田圭介、福井強）05年NTT西日本（岸田護、藤井淳志、脇谷亮太、斉藤信介、山崎隆広）の4チームから5人が指名されている。高校は18年大阪桐蔭（藤原恭大、根尾昂、横川凱、柿木蓮）などの4人が最多（過去5例）。