エリザベス女王の葬儀計画など… Netflix「ザ・クラウン」シーズン6パート2、どこまでが真実?[後編]
遂に完結したエリザベス女王の治世を描いたNetflixの人気ドラマシリーズ「ザ・クラウン」。最後となるシーズン6パート2、全5話は12月14日(木)に配信開始され、ダイアナ妃の死後から2000年代半ばにかけて英王室で起きた出来事が展開された。キャサリン妃とウィリアム皇太子の馴れ初めや、ヘンリー王子のスキャンダル、チャールズ国王とカミラ妃の結婚、エリザベス女王の葬儀計画まで、史実をベースにした物語の中で、フィクションと実話の境界線はどこなのか、その真偽をチェックしてみよう。後編。 ※本文内での称号、呼び名は適宜、当時のものを使用しています。 【写真】エリザベス女王の自然な瞬間を捉えたアルバム
ヘンリー王子はナチスのコスプレをしたことがある?
YES 「ザ・クラウン」シーズン6第10話で描かれたのと同様、2005年、当時二十歳だったヘンリー王子はウィリアム王子の友人の誕生パーティーにナチスの制服を着て登場。翌日その写真がタブロイド紙に一面に掲載されて大騒ぎとなった。 ヘンリー王子はこのスキャンダルについて2022年のドキュメンタリー「ハリー&メーガン」の中で「自分の人生最大の間違いの一つ」と語っている。さらに、ヘンリー王子は回顧録『SPARE』で、自分をそそのかしたのはウィリアム皇太子とキャサリン妃だったと主張。1人でコスプレショップに出向いたヘンリー王子が電話で2人にアドバイスを仰いだところ、2つに絞った候補のうちの一つだったナチスの制服を彼らが薦めたのだ、と弁明している。
エリザベス女王は戦勝記念日にリッツ・ホテルにいた?
YES 「ザ・クラウン」シーズン6第8話で描かれる、若き日のエリザベス女王の一夜だけの冒険譚。実際にエリザベス女王は1945年5月8日、ヨーロッパ戦勝記念日の夜にロンドンの街に繰り出している。ただしドラマとは違い、きちんと両親であるジョージ6世国王夫妻の許可を得て。 その夜19歳のエリザベス王女と14歳のマーガレット王女は、戦争の勝利を人々と祝うために王室メンバー16名で宮殿の外に外出。後にエリザベス女王はBBCのインタビューで、「気づかれるのが怖かったので、制服の帽子を目深にかぶりました」と語っている。一団はロンドンの街を練り歩き、ホテル・リッツに入ってコンガダンスを披露したという。 この夜はエリザベス女王にとって「人生で最も思い出に残る夜の一つになった」とか。 写真/1945年5月8日、バルコニーでヨーロッパ戦勝記念日を祝う国王一家とウィストン・チャーチル英首相。左端がエリザベス王女。