レクサス新型スーパーカー 600馬力の「LFA」後継、開発進行中か V8プロトタイプも確認
V8スーパーカーまもなく登場か
レクサスはLFAの精神的後継車として、V8エンジンを搭載した新型スーパーカーを投入するようだ。最近、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでプロトタイプによる高速テスト走行が目撃されている。 【写真】次世代レクサスLFAは「V8」と「EV」の2本立て?【プロトタイプとコンセプトモデルを写真で見る】 (13枚) プロトタイプは、トヨタが2022年に公開したレーシングカー「GT3 GRコンセプト」を発展させたものと思われる。そのエンジンサウンドはまぎれもなくV8(ツインターボと予想される)であり、市販車ではこれにハイブリッドアシストが追加されると予想されている。 トヨタのモータースポーツ部門ガズーレーシングは、2026年頃にGT3 GRのレーシングカー仕様をル・マン24時間レースなどの耐久レースに参戦させる見込みだ。 FIAのホモロゲーションルールでは、GT3レーサーはロードカー(公道用モデル)と基本的なボディデザインを共有することになっている。そのため、性能などをややトーンダウンさせたロードカー仕様が今後2年以内に発売されることになるだろう。 GT3 GRのロードカー仕様は、LFA、LC 500、RC Fなど大排気量スポーツモデルの流れを汲み、トヨタではなくレクサスブランドから発売される可能性がある。 トヨタは以前、「GRヤリス同様モータースポーツ用の車両を市販化する、という逆転の発想」で「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を進めていくと述べていた。 GT3 GRのスペックはまだ発表されていないが、GT3のレギュレーションは比較的柔軟で、最高出力はおよそ500~600ps、車重は1300kg以下となっている。アストン マーティン、BMW、フェラーリ、フォード、ランボルギーニ、レクサス、マクラーレン、メルセデスAMG、ポルシェが現在、GT3のカスタマーカーを販売している。 トヨタは最近、マツダとスバルとともに、カーボンニュートラルに向けた内燃エンジン開発を「三社三様」で進めていくと発表した。電動化を見据え、クルマの「パッケージ革新」やカーボンニュートラル燃料への対応を進めるものだ。また、トヨタはヤマハと提携して5.0L V8水素エンジンを開発している。 一方、レクサスは2021年に「エレクトリファイド・スポーツ」というEVコンセプトを公開した。パワートレインこそ異なるものの、カーボンファイバー製モノコックの基本構造をトヨタGR GT3コンセプトと共有することが確認されており、シルエットも似ている。 このことから、今後5年以内で、プラットフォームを共通する2つのスーパーカーが登場する可能性がある。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)