青木瀬令奈の上手さは「2打目力」にあり! スコアが5打縮まる考え方・技術とは?
2打目でやるべきはリスクマネジメント
どのショットよりも2打目を超真剣に打っている青木が、その2打目で大切にしていることは覚悟だという。一般的には気合だとか気持ち的な要素に聞こえがちだが、青木の言う覚悟とは「万全の準備をしっかり行う」ことにある。 「ティーショットがある程度成功すると、多くの方が単純にピンを狙おうとします。要は100点を狙いにいくわけですが、私の場合は70点を真剣に狙いにいきます。なぜかというと、それほど2打目には難しさが潜んでいると考えているからです。ゴルフはミスをするスポーツで、2打目はそれが顕著に表れるので、自分のミスの傾向などを考慮した、リスクマネジメントが大切になるんです。“ナイスミス”をどれだけ打てるかが重要になってくるんです」 もちろん、リスクマネジメントにはある程度の経験値は必要。だが、ミスの傾向を記憶しておくだけでも、2打目の精度を上げるための糸口になる。 また、各クラブのキャリーを把握することは絶対条件。打つべき距離を正確にジャッジしたら、ライや風などを考慮してクラブを選択。しっかり準備を整えることが2打目で最も大切なこと。 ●何も準備していないのに100点を狙っていませんか? ミスを消せれば70点が近くなる! やること①:ライに対してどんなミスが出やすいか? 例えば、つま先上がりは一般的には引っかけやすいが青木の場合は右に出やすい。人によってミスの傾向は異なるので、ライによる自分のミスの傾向を把握して、そのうえでクラブ選択を行う。
やること②:自分はどっちの ミスが出やすいのか? ライによってはヘッドスピードが落ちることもある。常に100点のショットができると思わずに、こういう時は上体が突っ込みやすいとか、クラブが寝やすいなど、自分の癖を把握することは必須。
やること③:キャリーを知っているか? ピンまで150yで、手前のバンカーを越えるのに140yキャリーが必要な時に、キャリーが135yだったら、そもそもマネジメントは成立しない。距離は絶対にキャリーで把握する。 TEXT/Ideshima Masato、PHOTO/Takanori Miki、THANKS/かねひで喜瀬CC
週刊ゴルフダイジェスト